左がイーホテルショッピングモール、右が大町イベント広場(+月ぎめ駐車場)上の写真では、イベント広場で、竿燈まつり協賛のグルメフェスティバルの会場設営中なので若干にぎやか。
昔の秋田市を知る人からすれば、イーホテルショッピングモールと大町イベント広場ではなく、「(ファッションアベニュー)AD」と「秋田ニューシティ」もしくは「ダイエー(秋田店)」のほうがしっくり来る。※秋田ニューシティの核テナントがダイエーで、途中でダイエーが撤退したという流れ。
もっと古い人には、「本金(ほんきん。西武秋田店の前身)」と「辻兵(つじひょう。イベント広場の所有者であり、現在の制服などの店舗はイーホテル内)」。
イーホテルショッピングモールといっても、ホテル以外の商業施設はほぼ空き家【9日補足・商業施設は、1階だけ通路として通り抜け可能】。
イベント広場といっても、イベント開催は年に数えるほど。【11日補足・近隣別会場でのイベント時や周辺ホテル宿泊客の貸切バスの「臨時駐車場」として使われることのほうが多い】
30年前、いや20年前と比べたら、寂しいエリアになってしまった。
それぞれの所有者・管理者たちは、今後、ここをどう使いたいのかまったく見えてこない。市民としては、かつてのにぎわいの復活とまではいかなくても、もう少し使いようがあるように思えるのだが。
さて、ここの市道には歩道がない。ニューシティがあった頃は、その建物沿いのひさし付き通路が歩道の代わりを務めていた。
イーホテルショッピングモール側も同様(屋根は一部のみ)で、今もそう。
路肩を歩くより広くて安全上の写真、通路の市道際・電柱の横に、通路上に突き出た構造物がある。道路斜め向かい(写真右奥)、ニューシティ跡地の日本銀行秋田支店寄りにも、逆向きに同じものがある。
これは何?ADができた後(1987年)~ニューシティ閉鎖(2010年)前を知る人なら、正体はご存知だろう。
市道の下をくぐって、ADの地下フロアとニューシティの地下フロアどうしを結ぶ、地下道というか地下通路があったのだ。私設の地下道ということになろう。
地上の道路(通路)から、直接地下道へ出入りできるようにもなっており、その階段の下り口がこれ。
真上の市道上に横断歩道があるので、単なる道路横断目的のみで使う人はいなかったはずだし、階段が狭くけっこう急で、それぞれの店内のエスカレーターなどで地下へ行ったほうが何かと楽で、そんなに使う人はいない階段だったと思う。夜間は閉鎖されていた。【9日追記・冬の除雪・融雪はどうなっていたのだろう。滑って転落しそう】
そんな階段が、しぶとく残ってしまっている。両方の商業施設が閉鎖・解体されて地下道として機能しなくなった後も。
存在が当たり前になっていて、目に入ってもまったく意識しないでいたが、今年7月、上の写真の状態を見て気がついた。

この状態では、階段を下りることができてしまう!
ニューシティ閉店~解体の段階で、地下道も使用停止とされ、閉鎖された。閉鎖直後は、階段を下りられないように何らかの措置がされていたはずだけど、それがなくなっている。注意書きもない。
Googleストリートビューで確認すると、2018年7月には、通路中央に色あせたコーンが置かれていた。改めて上の写真を見ると、市道の路肩・電柱の前にそのコーンが動かされてしまっている。
階段の上から下(底)をのぞきこむと、さらにびっくり。
階段の底、地下道本体の入口のところにはシャッターがあって、地下道廃止時には下ろされていた。階段は下りて行き止まりの状態だった。
それが今は、半分以上上がってしまっている。これでは、階段の下からさらに地下道内へも立ち入りできてしまう。
画面中央の真っ黒い部分が地下道内。その上の白っぽいのが上がりかけのシャッター見下ろした限りでは、地下部分は当然真っ暗で、往時のままのタイルが張られ、うっすらと水がたまっているように見えた。
階段地上部の位置する通路が、実質歩道代替として機能していることを踏まえれば、一般歩行者が、閉鎖されているはずの階段を下りることが可能で、閉鎖されているはずの地下部分へも進入することが可能な状態。封鎖されず注意書きもないのなら、それをとがめる根拠もない。
単なる好奇心、あるいは人目がない場所で何らかの悪事を働こうとして、そうしてしまう危険性がある。
はたまた、酔っぱらいや認知症の人が、人知れず階段に入って転倒して下まで転げ落ち、誰にも気付かれずにそのまま…ということだってあり得る。
では向かい側は?
ニューシティ側は、位置的に歩道代替にはなっていないが、すぐ横にバス停や自販機があり、誰もが容易に近付くことが可能。
こっちもストリートビューでは、2018年7月には黄色と黒のロープで封鎖されていたが、今はそれがずり落ちてしまって、やはり出入り自由。
こちらの階段の底は、シャッターが下りていて地下へは入れない。その一方、階建の手すりが外れて階段をふさぐように横たわったり、内側の壁に落書きされている。昔はコーンがあったようで、それも階段途中に存在。階段はこちらのほうが“荒れて”いる。
(再掲)ニューシティ閉鎖直後。ロープに札も下がっている安全と美観の点から、これはよくない。仮にも秋田市中心市街地で、竿燈まつりの時には多くの人が集まるのに。とりあえずがっちり閉鎖してもらわないと。
でも、この地下道は誰が管理しているんだろう?
両商業施設(跡地)の所有や管理をしているであろう、辻不動産やイーホテルなんだろうか。それらに伝えたとしても、ちょっと心もとない予感もした。
市道の歩道代わりの通路上にあるのだし、竿燈まつり直前、中心市街地の活性化というこじつけで、所管外なのは承知の上で、秋田市役所に対し、管理者へ仲介なり伝達なりしていただけないか、お願いしてみた。
その後、7月末には、
イーホテル側イーホテル側がベニヤ板で全面封鎖。これなら階段を下りようとする人はいるまい。
なぜか、以前は何もなかった柱部分に、
「惣菜」のシール?「サンエー」というロゴマークもあり、それによれば沖縄県のスーパーマーケット。商品の納品時に貼るシールっぽいけど、それがどうして秋田に突然現れたんだ??【末尾にリンクを載せた、続きの記事も参照】
この段階では、ニューシティ側は変わらず。
8月に入り、竿燈直前。
ニューシティ側も全面封鎖イーホテル側より立派な白いパネル。
まずは、的確に対処いただいた市役所に感謝。迅速に対応いただいた管理者にも(ただ指摘される前に気付いてほしいというか、あんな状態にしない努力をしてほしかった)。
両側で対処の時期と方法が異なったのは、今も管理が両側でそれぞれ分かれているということなんだろうか。
長期的には、もう地下部分を使わないのであれば、せめて地上構造物は撤去・埋設することも検討すべきだろう。サビが出た支柱やガラスのヒビなどの危険もある。このままでは意味のない謎の構造物(路上観察趣味の世界では「トマソン物件」と呼ぶのかな?)だ。
さて、この地下道の地下部分は、階段と比べてもかなり広く「イベント広場」の意味もあった。【9日追記】地下道閉鎖後、上のニューシティ跡地が「イベント広場」になり、交代したような形になったのは、意図したのか偶然なのか。
(再掲)背後がAD、奥のドアの向こうが営業中のニューシティおそらく今も地下部分はひっそりとそのまま残っているのだろう。
本体が解体されたニューシティ側は別として、イーホテルショッピングモール側は、建物自体は営業時のままのはずだから地下フロアと行き来できる構造は保たれていると思われる。そのショッピングモール本体は、所有者や警備保障会社が維持管理しているだろうけど、地下道部分はどうなっているのだろう。上がったままのシャッター、たまった水からすれば…
それに、素人目には、このまま50年100年と経てば、上の市道への影響、すなわち陥没するようなことにならないのか心配。
階段の下でシャッターが上がっているのに気づいた時、その中へ入っていきたい衝動に駆られた。
そこには、今もかつてのにぎわいが続くパラレルワールド、あるいはにぎやかだった数十年前へタイムスリップできる、そんな異世界への入口があるような気がしたのです。
階段が厳重に封鎖されて(させて)しまった今も、その中では…
【9日追記】ツイッターには、県外から訪れた人が「秋田市の街中にある不気味な地下道。入りたくはないけどついつい覗き込んじゃう」として、階段下り口の写真をアップしていた。夜の撮影で、たしかに不気味。昨年秋のようだが、その時のイーホテル側にはまだコーンがきちんと置かれていた。
※封鎖された階段と「惣菜」シールについて、このすぐ後の新たな記事。