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十和田市いろいろ

久々の青森訪問記。
前回の記事
※この記事の内容は津軽地方のことではありませんが、便宜上「津軽のいろいろ」カテゴリーにします。
七戸十和田駅から、バスに乗り換えて十和田市へ。
七戸十和田駅十和田市を結ぶバスは、「十和田観光電鉄」が1日に12~13本運行している(土日はうち3本減)。
まかど温泉-野辺地駅-三本木営業所(または十和田市中央)間の一般路線バスのほか、新青森駅前-三本木営業所の中距離の路線の一部便も利用できるようだ。所要時間30分(一般路線バスで七戸十和田駅十和田市駅)、630円。

バスはおおむね1時間に1本あり、東京・仙台方面の新幹線とは、30分程度の待ち時間で連絡があるものがほとんど。
しかし、新青森方面の新幹線との接続は悪く、1時間近く待たされるのがざらだし、夕方には1時間半待ちのものもある。
七戸十和田駅十和田市間のバス時刻は、十和田観光電鉄のサイトや十和田市のサイト(「交通アクセス」のページ)に掲載されています。
なお、早朝・深夜には1500円の「定額制乗合タクシー(夜ぷらす・朝ぷらす)」が運行されているようだ。

十和田市の公式サイトでは、このルートが青森市から十和田市への唯一のアクセス手段として紹介されているので、もう少しダイヤに配慮があってもいいと思う。(実際には、上記青森からの直通バスや後日紹介するつもりの三沢経由で青い森鉄道十和田観光電鉄を使うルートもある)


(以下、あまり写真がないです)
七戸十和田駅前のバス乗り場で待っていたのは、僕ひとりだけ。定刻より3~4分送れて、バスがやって来た。
十和田観光電鉄のバスは、かつては赤と白のオリジナルの塗装(近隣の南部バスの塗装とも似ているかな)があったようだが、10年ほど前から、系列である国際興業グループ共通の塗装(秋田の秋北バスなどと同じ)に変わっているという。
今回見かけたのはすべてその国際興業の塗装だった。
国際興業の塗装には、色合いが違う新旧の2種類(新しいほうが明るい)があり、秋北バスでは最近は新しい方がだいぶ増えてきている。しかし、十和田観光電鉄バスを見た限りでは、全車がヨモギ色みたいな旧塗装だった。

そして国際興業グループ各社は、いすゞ製の車両が多く、今回乗ったのも1世代前のいすゞ製大型路線バス「LVキュービック」。
弘南バスや羽後交通のように、前のドアしか使用しない(前乗り前降り)にも関わらず、中央にもドアが付いていたので、よそのバス会社のお下がりらしい。(おそらく国際興業本体の中古)


七戸十和田駅前で降りた客もおらず、僕が乗ったらすぐに発車。整理券は「22」番。初乗り運賃は140円。
車内には若者や年配の人が5人乗っていた。

バスは七戸十和田駅前に寄るために国道(4号線バイパス)を外れて来た形で、(たぶん)来た道を戻ってバイパスへ復帰。そしてすぐにバイパスでない国道4号線に入り、七戸町の中心部を抜け、十和田市内へ。

七戸町の中心部は、車窓から見る限り、よくあるちょっと寂しい東北地方の小さな町の光景だったが、国道は違った。
緩やかなアップダウンのある道やまっすぐな道が繰り返され、信号待ちはほとんどなくてひたすら走る。かつて北海道の帯広周辺で牧場と林の中を延々と走る路線バスに乗ったことがあったが、それを小規模にしたような雰囲気だった。

七戸十和田駅より手前から乗っていた乗客5人のうち4人が七戸町中心部で降りてしまう。
残りの1人と、七戸高校前から乗った高校生2人は、七戸町十和田市の境目辺りまでで降りた。
七戸町中心部から乗った年配の女性1人と僕だけが、十和田市駅まで乗った。
こういうぱらぱらと乗り降りがある利用形態も、北海道に似ている気がした。(東北では、市街地と住宅地の行き来が多く、途中から乗って途中で降りることはあまりない)

十和田市内に入ったバスは、市中心部を抜けて三本木営業所まで行く。今回降りた十和田市駅前は途中停留所だが、ターミナル的位置づけのバス停。
十和田市駅は、バスと同じ会社「十和田観光電鉄」の鉄道路線の終着駅。
1985年にできたショッピングセンターと駅とバスターミナルが一体化した構造の建物なのだが、肝心のショッピングセンター部分は4年前に閉鎖されてしまっている。
現在は、大きな建物にバス乗り場と小さな駅があるといった感じ。しかも4年前に閉鎖されたとは思えないほど建物が傷んでいるような気がした。一時、建て替える再開発計画もあったが頓挫してしまったらしい。なんとも寂しい町の玄関口という印象を受けてしまった。

ショッピングセンター跡については後日、別記事にするつもりなので、ここでは簡単に紹介します。
バス乗り場部分(右のドアの外にバスが横付けする)
よくあるショッピングセンター併設のバスターミナルとは構造が違っており、ショッピングセンターの通路から各乗り場に面したドアがそれぞれ付いている造り。ドアを開けるとすぐバスの「ホーム」があり、そこにバスが乗り付ける形でちょっと変わっている(うまく説明できませんが)。
ホームから見たバスが通る部分。歩行禁止ではないようだが、ここを歩くのは危なそう
バスが接近するのが分かりづらいが、悪天候時なども快適に待つことができるし安全ではある。

バスターミナルの時刻表
これで全路線全便。
特に休日はかなり本数が減るようだ。
バス会社の経営も厳しいのだろうが、広大な面積の十和田市における移動手段としては心もとない。

ショッピングセンター側
売店や電鉄の事務所などはあるが、かつて売り場だった場所のほとんどはシャッターが降りていて、単なる通路的としてしか使われていないようだ。
上の看板にある「とうてつ」とは十和田観光電鉄の略「十鉄」の読み。
かつてはダイエーと電鉄がフランチャイズ契約をした「ダイエーとうてつ駅ビル店」だったのだ。赤いマークのことなど詳しくは後日。(この記事末尾にリンクがあります)

駅(バスターミナル)の中にも街中にも、案内地図なども見当たらず、適当にウロウロしてホテルにたどり着いた。
十和田市中心部のアーケード。空き地もあったが、秋田の広小路よりはマシでは?
十和田市は人口6万5千人ほどの街。
知らない人には十和田湖がある町だと思ってしまいそうだが、平成の大合併以前はそうではなかった。
十和田市駅や市役所などがあり人口の半分以上が住む街の中心は、開拓地として成立した東寄りの三本木地区。そこから十和田湖までは直線でも30キロ近く離れている。

2005年に十和田湖町などと合併したため、晴れて十和田湖に面する都市となった。湖畔では秋田県鹿角市小坂町と接している。
最近は「十和田市現代美術館」が話題になり賑わっているし、馬産地であるためか北里大学獣医学部(十和田キャンパス)がある。



さて、青森県は、大きく2地域に区分される。
西側の青森市弘前市がある「津軽地方」と、東側の八戸市十和田市がある「南部地方(または県南、三八上北とも)」。
青森県といえば県外の人は、リンゴ、ねぶた(ねぷた)、雪国、吉幾三などを連想するかと思うが、いずれも津軽のもの。
南部なら、ナガイモ・ニンニク、八戸三社大祭、やませ、田中義剛といったところでしょうか。

津軽と南部は、気候、言葉、天気予報の内容、車のナンバー、テレビのチャンネルなどなど違いが多く、住民も互いにライバル視する傾向があると言われている。
秋田でも、そうした対抗意識がなくはないのだろうが、基本的にそれほど強いものではないと思う。天気予報だって無理やり沿岸/内陸に分けて発表しているような感すらある。

僕は津軽地方には長年親しんできたが、南部地方は訪れたことさえほとんどなかった。
今回もバタバタとしてしまい、ごくわずかしかいられなかったが、それでも同じ青森県でも津軽とは違うなと思う点が多かった。

まず、上記の通り、南部はどことなく北海道的。
この日、弘前や青森(秋田も)では蒸し暑かったが、七戸町十和田市ではひんやりとした風が吹き心地よかった。
これが冷たい東風「やませ」なのだろう。八甲田山で遮られて津軽にはほとんど届かない。そうした事情から、南部では稲作よりも酪農やニンニクなどの畑作が盛ん。

次に信号機の向き。
何度も紹介してきたように、積雪地域では、信号機に雪が積もって見えなくなったり破損したりしないよう、車両用の信号機が縦向きに設置されている。(豪雪型設置と呼ぶようだ)
秋田県では、現在は新設・更新される信号機は基本的にすべて縦型。

青森県では、青森市弘前など津軽ではやはりすべて縦型。南部の七戸十和田駅そばのも縦型だった。
しかし、十和田市内では、
十和田市中心部の新しい信号機
ちょっと分かりづらいが、上の写真の通り、最新型の信号機が横向きに設置されていた。
バスで通った国道4号線上では、たぶん七戸町から十和田市に入ったとたん、横型に変わったと思われる。

七戸や十和田市が具体的にどれくらい雪が積もるのかは分からないが、一般に、南部はそれほど積雪量が多くない。
だから、青森県警では、津軽と南部(少なくとも十和田市)では、積雪量に応じて、導入する信号機のタイプ(向き)を変えているのだろう。
あくまでも基本は横で、雪が多い地域だけ特別に縦にしているという考えなのだと思う。
同様に、岐阜県でも、高山地方だけ縦型で、それ以外では横型を設置している。


それからテレビ局。
地形の関係から、南部地方では岩手県の電波を越境受信できるという。(二戸からの電波のようだ)
青森県にはフジテレビ系列局がないが、そうした理由で南部では同局系列の岩手めんこいテレビを視聴できるので、別段不便はないと聞いていた。
ケーブルテレビもなく、山に囲まれて越境受信もできず、まったくフジ系列が視聴できない弘前に住んでいた者としては、同じ青森県内でそんな格差があるのかと、信じられない気がしていた。
以前、徳島に行った時、大阪圏のチャンネルを越境受信することは体験したが、青森で本当に可能なのか、特に地デジ化後はどうなのか、確かめてみた。

宿泊したホテルの地デジテレビで確認(ケーブルテレビなどではないようだ)。
まず、NHKは青森局のものしか見られなかった。(三重県では、ローカルニュースなどはサブチャンネルで名古屋局の番組が視聴できた)

地デジ化されて、秋田市ではNHK総合がアナログ9チャンネルからデジタル1チャンネル(リモコンキーID)に変わったように、全国的にNHK総合が「1」に統一されたかと思ったが、一部の県では、そうではない。
県庁所在地でアナログ1チャンネルが民放に割り当てられていた地域がそのようだが、青森もそうで、デジタル1は、青森放送(RAB。日本テレビ系列)。NHK総合は3チャンネルに追いやられている。
RABが1番

そうすると、本来日本テレビ系列局が割り当たっている4番は、青森では空きチャンネルのはずだが、
テレビ岩手(TVI日本テレビ系列)が映った!

5番はテレビ朝日系。青森では青森朝日放送(ABA)
しかも、
9番は岩手朝日テレビ(IAT)!

6番のTBS系は青森テレビ(ATV)。
しかも、
7番は秋田ケーブルテレビの区域外再送信でもおなじみ、IBC岩手放送

以上のように、リモコン番号は青森県の局に本来の番号(1、5、6)を割り当て、岩手県のチャンネルを空いた番号(4、9、7)に割り当てているようだ。
法則性がなく、飛び飛びになっているように見える。
しかし、順送りボタン(チャンネル+/-)で選局すると、たしかRAB→IAT→ABA→IAT→ATV→IBCと、番号順ではなく系列ごとに青森の局→岩手の局と表示・受信したので、分かりやすい。

上の写真の画面を見ると、9チャンネルの岩手朝日テレビのチャンネルが「051-1」と表示されており、5チャンネル青森朝日放送「051-0」の続きの“枝番”扱いになっているのが分かる。TBS系も「061-0」と「061-1」。(日テレ系のRABとTVIは違う)
枝番というかサブチャンネルは、上記のNHKで名古屋と三重の番組を同時放送したり、ニュースの裏で楽天の野球中継をしたり(東北地方でたまにある)といった、同じ局が1つの電波で複数の番組を放送する際に使われる(ただし画質が低下する)。
青森と岩手の場合、キー局が同じだけで別会社だし、見た感じ画質は低下していないから、サブチャンネルとは違うのだろうが、地デジっていろんなことができるもんだ。(それが必ずしも便利とは限らないけれどね)
民放ではサブチャンネル編成をほとんど行っていないからこれいいのだろうけど、もし、サブチャンネルを実施したら、上記チャンネル番号はどうなるんだろう? 下にズレて「-2」とか「-3」になるんだろうか?
【2022年7月2日追記・サブチャンネルと枝番は別物とのこと。サブチャンネルは数字3桁目の違い、枝番は3桁の次の数字。枝番はあくまで「枝番」のようだ。】


そして、リモコン番号「8」が、
フジテレビ系列「岩手めんこいテレビ(mit)」
青森でも地デジでフジテレビ系列局を見られることを、たしかに確認した。

南部地方では、めんこいテレビは一定の視聴率があると思われる。
でも、他の岩手の局(TVI、IAT、IBC)はどれだけ見られているのだろうか。気象情報では、青森の予報も表示しているし、青森でネットされない一部の番組を視聴したいという需要もあるだろうけど、大部分は同じ番組なのだから。


ところで、地デジでは、画面右上に、薄く各局のロゴマークなどが表示される(ウォーターマーク)。
青森テレビでは、
これ
これは青森テレビのキャラクター「山田じん子」。名のじん子は、同局のコピー「ハートにジンジン、ATV。」にちなみ、姓の山田は、山田花子に何となく似ているからとのこと。
ウォーターマークが人の顔って、珍しい。

意気揚々と行ったわりにはこの程度で申し訳ないですが、十和田市の話題でした。後日、十和田市駅ビルや十和田観光電鉄の鉄道線の話題などをアップするつもりです。こちらです。