だいぶ空きましたが秋田編に続き、2023年~2024年(一部2022年以前)に、津軽(弘前市内)からなくなったものを記録します。※津軽編2019~2022。
丸2年、青森に行っていないし、陸奥新報ホームページに掲載される記事がリード文のみになるなど、情報が得づらくなってしまったので、漏れや不正確なものもあるかと思います。例によって、個人的には利用したことがなかったり、思い入れがなかったりするものもあるのですが、記録として残すものです。掲載は順不同。
・スーパーマーケット「佐藤長」破産 2023年6月23日民事再生法申請、10月20日全店閉店
店舗名は「さとちょう」だが、企業名は「さとうちょう」ということらしい。2018年の記事。
弘前市発祥で、津軽地方を中心に店舗展開するスーパーマーケット。
2018年8月には、弘前駅前のヒロロ(旧・ジョッパル)の地下食品売り場にも出店(ダイエー弘前店→ルミエールの後継)。しかし、2023年1月15日に閉店していた。
旧・佐藤長の多くの店舗は、以前からつながりがあった、福岡のディスカウント的スーパー(かな?)「トライアル」が継承。弘前駅裏の城東店は継承されたが、ヒロロ店、発祥地である松森町店(上記2018年の記事参照)、2017年にできた樹木店などは継承されず。【24日追記・樹木店は、弘前大学北溟寮向かいにできた複合商業施設「ハルル樹木」内。近隣にあった佐藤長桔梗野店が移転したもの。】
ヒロロは2025年9月時点でも空きフロア、松森町店はGoogleマップストリートビューの2024年5月時点で看板もそのまま残っている。樹木店跡は、1年後の2024年10月に、八戸のユニバース運営の小型スーパー「Uマート桔梗野店」が大型化して移転し、「ユニバース樹木店」に。
関連して、
・「Uマート桔梗野店」移転、ユニバース樹木店に 2024年10月
桔梗野小学校向かいのUマート桔梗野店は、2008年に倒産した「マルエス主婦の店 桔梗野店」を引き継いだ店。
マルエス桔梗野店は、Wikipediaによれば1964年5月22日開店とのことで、途中で面積が大きくなっているので、増築したのか。
Uマートが出た後は、(改装はしただろうが、小さくて古いのに)建物をそのまま使って、ドラッグストア「薬王堂 弘前桔梗野店」が2025年5月2日にオープン。
ところで、弘前大学文京町地区(文京町キャンパス)周辺のスーパーマーケットは、ここのほか、
・大学正門そば、焼肉モーモー下(1986年開店のマルサン富田店→マルエス主婦の店弘大前店→Uマート弘大前店→2020年閉店→建て直してドラッグストア・メガ富田店)
・農学生命科学部側、富田町の「マルエス主婦の店 富田店」(1981年5月開店。2000年前後頃に移転して弘大前店に。跡地は長らく空き地だったが、2018年9月の現地確認後、2019年10月までの間に民家が建った)
があった。
今も営業している、弘南鉄道大鰐線・弘前学院大前駅(旧・西弘前駅)の「コープあおもり 西弘店(旧・弘南生協 西弘店)」は1973年開店。2017年に建て替え。2018年6月15日の記事参照。
したがって、昭和末から平成にかけて、弘大生の生活を支えたスーパーの多くが、なくなったか、当時とは姿が変わったことになる。
変わらないのは、方向が違ってやや離れるが、1981年開店「ベニーマート松原店」だけか。
・「八十八夜」閉店 2024年1月
弘前大学近くの学生街・西弘前の居酒屋。この記事参照。
・「ど田舎」閉店 2020年より前?
桔梗野四丁目、「桔梗野十文字」下りバス停の向かいにあった居酒屋。
桔梗野のバス通りは、民家やアパートの中に、店舗がちらほらある感じだが、西弘が近いからか飲食店は少ない。
そこに、玄関に太い丸木の柱が2本立つ、2階建ての瓦屋根の居酒屋があった。
看板は「心酒家 ど田舎」で、「心酒家」に「いざかや」とかなが振ってあった。飲食店サイトなどでは「心酒屋」表記。
いつできたのかは知らないが、1998年には開店していて、新しそうだった。僕の周りの学生の間では、認知度は高くなかったと思う。1度だけ入ったことがある。その記憶はないが、内装は木材が多用され、囲炉裏があって(そういえばそうかも)、口コミでは「安くて量が多い」といったところ。
大学生向けに特化した感じではないのかもしれないが、立地的に学生が多かったのか、それとも西弘を避けた大人が来たのか、その辺は分からない。
Googleマップストリートビューをさかのぼると、2018年8月は営業していそう。2019年10月には、キリンビールの立て看板やアルバイト募集の張り紙はなくなっているが、プロパンガスボンベはある。ドアに「お客様へ」と記された黒板がかかっているようだが、文面が読めない。
間が空いて、2023年11月には、店名看板が残るのみで、ボンベがなくなり、草が生い茂っている。建物はそれほど荒れていない。
Googleの口コミに、「5年前」で閉店した旨の投稿があるから、2020年より前の閉店か。
ど田舎周辺にも、変化があった。
向かいの「青森銀行 桔梗野支店」は、2023年3月に統合。建物は改装されて、2024年9月30日に「PremiumWood 株式会社 相馬建築」の事務所が移転。
青銀の隣にあった「桔梗荘」という古めかしいアパートは、2013年5月から2014年5月の間に解体、「ライフスマイル弘前」という「サービス付き高齢者向け住宅」になった。
・「ホテルニューキャッスル」破産・2023年4月9日営業終了
弘前公園近く、上鞘師町(かみさやしまち)の坂の途中にあった、シティーホテル。
大学からも駅からも離れていたこともあり、思い出は、入学試験の前日(1995年2月24日)の昼食に、1階のレストランでスパゲティーミートソースを食べたことだけ。
2024年4月3日東奥日報、3日・4日陸奥新報、4月4日読売新聞、10月11日弘前経済新聞から拾うと、
・1974年「弘前キャッスルホテル」として開業。弘前市農協の系列企業「弘前キャッスルホテル」が運営。
・1978年弘南バスが継承してホテルニューキャッスルに。
・1990年増築。
・1996年売上高ピーク15億円強。2015年10億6884万円。2020年3億9033万円。
・2007年経営不振により、民事再生。弘前市の住宅建設・リフォーム業「アルク」が100%株主に。
・2018年頃から宴会部門などの業績悪化。新型コロナウイルスが追い打ち。
・負債総額7億8000万円。
・「市内の都市型ホテルの草分け的存在」「市内観光の拠点の一つ。結婚式や学会など、各種会合の会場」「婚礼や会合に適した県内最大級のホール、憩いの場として親しまれたカフェレストラン、人気があったスイーツ&ベーカリー店」
・レストラン「ブラッスリー・ル・キャッスル」、スイーツとパンの専門店「ル・キャッスル・ファクトリー」
弘南バスが長年経営していたとは知らなかった。
黒石の秘湯「ランプの宿青荷温泉」も弘南バス運営なので、2つの宿泊施設を手掛けていたことになる。
ただ、ホテルの真ん前に、土手町循環バスも停まる「ホテルニューキャッスル前」バス停があり、便利だけどホテルとしては邪魔なこともあるのではと思っていたが、こういう事情か。バス停は、2023年4月8日頃には「弘前商工会議所前」に改称されたという。素早い。
ホテルの建物と土地は、2024年11月に競売に掛けられ、五所川原市の業者が落札。2025年夏頃から解体して、マンションを建てる方針とのこと。
「ル・キャッスル・ファクトリー」のパティシエだった人が、青山一丁目に店を開業。人気商品だったというナポレオンパイやアップルパイなどを復活させている。
中土手町の「一戸時計店」が2018年で閉店していた。特徴的なとんがり屋根の時計台のある建物は残り、商店街の事務所として使われている。2022年で取り上げもらしていたのだが、その隣。
・「弘前中央食品市場」閉鎖 2022年3月末
1972年3月開業。約300坪、長さ70メートルで裏側へ通り抜けられた。
当初30店あったのが4店に。4店は大学いもや鮮魚の店で、移転して存続。
地元不動産会社へ売却され、建物は2025年春~夏に解体。活用方法を検討。
さらにその隣。
・ 「開雲堂」閉店 2024年5月31日
土手町の老舗和菓子店。1879(明治12)年創業。店主(69)の健康上の理由と、建物、設備の老朽化のため。
商品は藩祖津軽為信公没後300年記念として1906年に発売された「卍最中」、白い皮の最中「有明」、さくらまつり期間限定「つともち」と「小桜団子」などのほか、洋菓子も。棟方志功デザインの掛け紙を使用。
敷居が高くて、入ったことも食べたこともなかった。ちなみに、「つともち」とは、納豆の藁苞(わらづと)のような外観で、中は蒸し羊羹っぽいもの。静岡県清水の「追分羊かん」のようなものかも。
看板建築様式の1928年築の店舗は、売却するようだが、残してほしい意向。
さらに、少し進んだ並びにある
・百貨店「中三(なかさん)」再び経営破綻、弘前店閉店 2024年8月29日
2011年に経営破綻し、再建。弘前店だけが残っていたが再び。突然の閉店で、かつ土手町から百貨店がなくなった。創業は五所川原市で1896年、弘前店開店は1962年。
建物の譲渡先はまだ決まっていない。閉店直後の情報では、建物解体もあり得るということだったが、どうなるか。
これまで土手町は、衰退は否めないが、秋田市中心市街地よりはずっと活気があると感じていた。しかし、こうなってしまうと…
・「イトーヨーカドー弘前店」閉店 2024年9月29日
イトーヨーカドー浦和店の記事。1976年10月の開店以来、イトーヨーカドーの中では成績優秀店舗という噂で、地元でも親しまれたが、セブン&アイ・ホールディングスのスーパー切り捨てと地方切り捨てによって、惜しまれつつ閉店。
閉店後は他のヨーカドー店舗のいくつかと同じく、ロピアへ譲渡されて2024年10月31日から「CiiNA CiiNA 弘前(シーナシーナ)」に。
イトーヨーカドー秋田店もあったわけだが、我が家はダイエー秋田店派だったし、当初の秋田店は食品売り場は地元スーパー「なかよし」だったので、あまり使わなかった。本格的にイトーヨーカドーに触れ、よく利用したのが、弘前店(ダイエー弘前店も使ったけど)であった。
イトーヨーカドー弘前店は、長らくイトーヨーカドーの所有物件であったが、オープン当初は弘南バスが所有する「弘南ビル」であった。そんなわけで、1階には弘前バスターミナルがある(現在も存続)。また、イトーヨーカドー所有になってからも、廃棄物運搬などビル管理は「株式会社産交」という、弘南バスの関連企業が担当していた(2013年の記事後半)。
そんなバスターミナルの一角にあったのが、
・立ち食いそば・売店「産交売店そば店」閉店 2024年8月末
店名も、産交経営であることも知らなかった。ヨーカドー開店と同時オープン。
長らく年中無休で、近年は人手不足で日曜休業。利用者減少やヨーカドー閉店など総合的判断で閉店。
バスターミナルからヨーカドー1階への出入り口の横にあった。大学方面からヨーカドーに行き来する時によく目に入ってはいた。十和田観光電鉄三沢駅には及ばないが、昭和の趣が漂う店だった。うどん・そば類(ラーメンはなかったようだ)、おにぎり、カレー、たい焼き・パンダ焼きを販売。
【2026年2月3日追記】2023年12月16日にテレビ東京系で放送された「ローカル路線バス乗り継ぎの旅W」の第2弾で、一行が乗り継ぎの間に、この店で食べるシーンが放送された。末期の店内の貴重な映像だろう。
・「弘前厚生学院」閉校 2025年3月
弘前総合医療センター(旧・国立弘前病院)裏の御幸町にあった、専修学校。1942年開設、女子の保育士養成機関を経て、平成以降は共学化、介護福祉士養成も。【24日追記・閉校の理由は、学生確保困難。少子化や社会福祉を志願する学生の減少としている。】
敷地内には、1907年に陸軍の社交施設として建てられ、戦後、学院へ払い下げられた「旧弘前偕行社」があった。
閉校後は弘前市所有となり、一般公開。それ以外の校舎は解体されているようだ。
・「健康温泉桃太郎」休業→廃業 2023年3月、10月破産手続き開始
弘前市の東端、新里の国道102号沿いの日帰り入浴施設。
2024年10月11日の弘前経済新聞サイトでは「1964(昭和39)年に建てられた大衆浴場」としているが、1987年開業とする情報もある。2020年6月23日の陸奥新報では「(創業者の)自宅の近くから湧き出た温泉を近所に住む人たちに開放すると好評だったため、1987年に公衆浴場施設として開業」。ちなみに「「地域で一番の温泉を目指す」という目標から健康温泉桃太郎と名付けられた。」。
ホテルニューキャッスルと同時に競売に掛けられたが、その後は不明。
【24日補足・弘前近郊には温泉が点在するが、桃太郎はその中でも人気があったと思われる。】
残念ながら、2025年もいろいろなものがなくなってしまっている。