※バス停の名称は「秋田駅西口」であって「バスターミナル」の呼称は用いないが、改築の告知でバス会社側が「秋田駅西口バスターミナル」と称しているので、この記事では「バスターミナル」も用いることにします。
ぽぽろーどから西口バスターミナル南東角。右手前が案内所
フォンテAKITA前から西口バスターミナル南西角。右奥が秋田駅秋田市の路線バスはその大部分が秋田駅西口を通り、しかも秋田駅西口が実質的な起・終点なので、秋田市では最大、秋田県内でも規模や発着本数において最大のバスターミナルだろう。
ただし、バス乗り場以外の施設は、案内所(案内と回数券等の販売のみで、高速バス乗車券や定期券は扱わない=東口の案内所で扱う)と簡易な待合室程度。
弘前バスターミナルや熊本交通センターなどのように、駅とは別の場所にあって商業施設と一体化していたり、売店があったりするわけではない。地方都市において、秋田のような形態のバスターミナルが存在するのは、市営バスが存在する/した都市に多いと思う。
Googleマップより。赤枠がバスターミナル現在の秋田駅西口バスターミナルは、4列(※)に計13の乗り場(ポール)が配置され、列ごとに連続した屋根(上屋)が、各乗り場にはベンチと断続的な風除けの板が付いている。さらに1か所、ほぼ完全に風除けで囲まれたベンチのスペースもある。
駅舎側のタクシープール寄りには、7~8台ほどのバスが2列の縦列で待機できる場所があるが、現在は買物広場のほうが主な待機場所として優先的に使われていて、昼間はあまりバスがいない。なお、現在は乗り場と同じ北向き(アルス側に先頭を向けて)で駐車しているが、1997年の現在の秋田駅舎ができる前頃までは、逆向きで待機していた。
※以下、この記事ではバス会社の発表に基づき、乗り場が並ぶ「列」のことを「バース」と表記します。船が接岸する場所を意味する「berth」が由来の模様。
現在の壁と屋根は、1982(昭和57)年度に設置されている。その後、2009年(2008年度末)に秋田杉材を使った装飾が施され(既存施設にかぶせるように施工したので、中身は古いまま)現在に至っている。
※以前の記事1、以前の記事2
風雪が強い秋田市において、この屋根と風除けの存在はとてもありがたい。以前も書いたように、現在の駅舎ができてからはほとんど雨に濡れずに改札口からバス乗り場へ移動できるし、さほど危険な箇所もなく、古い割には合理的な造り。(よそでは、新しいけどちょっと不安な乗り場もある)
一方で、全体的にやや窮屈だし、壁が途切れている箇所が多く柵もないので、バース間ではどこでも横断できる(それが禁止されているわけでもない。いちおう横断歩道のペイントはあるけれど)ので若干危険な点もあると思っていた。
今年に入って、このバス乗り場が改築(解体して新築=建て替え)されるという話が聞こえてきた。4年前に装飾したばかりだったし、それは秋田市からの補助金も受けているのに。以下のような事情があった。
2月26日付秋田魁新報経済面によれば、
・新たなバスターミナルは木造平屋の乗り場4棟(計267平方メートル)
・秋田杉のムク材を使用した格子状の壁面とし、棟ごとに風除室を設置
・5月着工でデスティネーションキャンペーン開始前の9月末に着工する予定
・総事業費は1億5051万円。建て替え費用1億1766万円が行政からの補助で、国が半分の5883万円、秋田県と秋田市が4分の1の2940万円ずつ。中央交通は現施設の撤去や電気工事の3288万円を負担。
・現施設は、東日本大震災後の2011年10~12月に耐震調査したところ、鉄骨の劣化が分かって、建て替えを決めた。
3月2日付地域面では、
・2008年度の装飾工事は事業費2千万円で、国の交付金800万円を充てていた。
・その耐用年数は7年で、解体の段階で4年しか経過していないため、年割りで3年分342万円を秋田市から国へ返還する。
とのこと。
市営バスがあった頃は、案内所の業務は「秋田県バス協会」で行なっていたような気がしたから、管理運営もバス協会や秋田市交通局も関与していたかもしれない。でも、今は中央交通が単独で管理して建て替えも行うということのようだ。【10日追記】定期や高速バス乗車券も扱う秋田駅東口の案内所は、秋田県バス協会がやっている。
今の装飾に使った補助金は、国から秋田市経由で来た分だけを、市が負担して国へ返すということか。
2月14日頃から、中央交通のホームページで「秋田駅西口バスターミナル建替に関するご意見の募集」が始まった。パブリックコメントのようなものだ。
内容は「バスターミナルの主構造を県産木材(秋田杉)による木造構造とする事。」「バスターミナルの各バス間の移動はターミナル端の歩行帯に限る事。」「その他」についての3つで、要は建て替えに関することなら何でもいいようだ。
利用者から意見を聞こうという、中央交通さんにしては極めて珍しい対応。
2番目については「現在はバース通路も横断可能な造りですが建替後は事故防止、安全確保の為、ターミナル端の歩行帯のみの横断となります。」との補足があった。
ただし、意見公募がいつまでという記載がなく、意見公募が始まって間もない2月26日の魁には完成予想図が出ているし、5月に入った今も意見を募集していることになっている。どこまで意見を聞いて活かしてくれるのやら。
以上を踏まえると、配置としては現在と同じになるようだ。
違う点は、各バースに風除室(待合スペースということ?)ができるのと、バース間の横断が所定の場所以外でできなくなること。魁紙面の完成予想図によれば、各バースの壁面が(断続的でなく連続した)完全な壁状になるようで、これによって物理的に横断できなくなりそう。
個人的に気になった点としては、
・案内所は今と同じ位置なのか
・現状の13の乗り場というのは、市営バスと中央交通の2社があった当時の設計。今は中央交通に1本化され、しかも減便された。13も必要だろうか。
そして、現状では同時刻発車がないのに、同方面の路線が離れた複数の乗り場に分散している(牛島方面は5番と9番など)ものもある。建て替えを機に、乗り場の再編・整理統合ができないか。
・バース間の横断箇所を限定するのは賛成。ただ、南側と北側両方に横断箇所を設けてほしい。
・駅でお客を降ろして回送(または待機)するバスが、バースに横付けせずに降車させていることがある。「バース間の横断は危険」というが、バス会社側が横断に類似した行為を客にさせていることになる。例えば「降車専用」場所を設けるなどして、これを解消できないか。
矢印のバスのような位置で客を降ろす場合があって危ない(※写真のバスは、ただ止まっているだけなので問題ありません)など。意見募集に送ってみた。
4月25日頃、現地に「秋田駅西口バスターミナル建替工事のお知らせ」という立て看板が設置された。(内容は同じでサイズも同じくらいなのに、縦書きのものと横書きのものがある)
文だけで具体的な内容がなく、あまり意味がない。単なる挨拶文その後、4月28日の秋田魁新報の広告(社会面の下に小さめ)と5月1日付のホームページの告知により、具体的な工事手順や乗客への影響が分かった。
工事は、5月中旬から7月中旬頃の「前期」と7月中旬から9月30日の「後期」に分けて実施。
前期で西側の2バース(6~9、10~13番)、後期で東(駅側)の2バース(1番と案内所、2~5番)を改築。
前期では、現行の6~13番乗り場を、仮設の臨時6~臨時10番乗り場に割り振って乗降を扱う(1~5番乗り場は現行のまま)。
後期では、臨時6~10番はそのまま使用(前期と同じ路線)し、1~5番を新しくできた西側2バースに移す。(案内所はどうなるんだ?)
4月末か5月頭に、新たにオレンジ色で路面に線が引かれた。工事を前提にしたものらしい臨時乗り場の位置と割り振り。
臨時6番と臨時7番はバスターミナルとタクシープールの間の現在の待機場所。
上記リンク先「以前の記事2」で触れている、かつて観光バスが発着し2001年頃までは存在した「0番」乗り場とほぼ同じ場所。
今まではなかったラインが臨時7番は新屋、新屋西、割山各線。臨時6番は駅東団地、将軍野、寺内、雄和方面など、あまりまとまりのない一般路線と高速能代、高速湯沢、急行本荘各線の他社も乗り入れる。
臨時8~10番は、道路を渡った向かい側、フォンテAKITA前から緑屋前にかけての路上。
8番がぽぽろーどの下。現在の9番線を使っている御野場、御所野、和田など牛島方面の一部路線。
9番はその北側。金萬の駐車場の手前辺りか。赤沼線、松崎団地線などと長崎屋経由車庫行き。
駐車場出入口を越えた北側、緑屋ビルにかけてが10番。新国道経由各路線と中心市街地循環バス。
こんな配置になる(マルがない数字が臨時乗り場)臨時8番以外は、屋根がない場所だから、雨の日に待つのは大変そう。当然ベンチも置けないだろう。
臨時6、7番は狭くないかな臨時8番は、屋根があってフォンテの玄関からすぐで立地としてはいいが、自動車教習所などの送迎バスや自家用車の送迎の待機場所として使われているから、混乱しないだろうか。
【14日追記】ここを送迎バス発着場としている茨島の「秋田モータースクール」では、所定の場所が「臨時バス停となるため送迎バスが停車できなくなります。」として「中央通り、「ホテルアルファーワン」となり「かつ亭」駐車場前を乗降場所といたします。」と公式ブログで案内している。
このように対処してくれる(対処できる)所もあるものの、この場所を乗降場所として使っているすべての企業などを把握するのは困難だろうし、把握できたとしてもすべてに対処してもらうことって可能だろうか。さらに個人での送迎もあるのだから。
迎えを待つ人や車がよくいるそもそも、臨時8~10番は路上で乗降を扱うわけで、手早くしないといけない。渋滞に拍車がかからないだろうか。
駐車場に出入りする車もいるが、ここが臨時9番?あと、牛島や山王大通りなどから秋田駅西口へ行きたいなら、駅止まりでも、駅経由各方面行きでもどちらに乗ってもいいし、現行なら駅で降ろされる場所も同じ(ターミナル内のどこか)。でも、工事中は、長崎屋行きや御野場、御所野行きへ乗ってしまった時は、駅の向かい側で降ろされてしまうことになり、不満が出るかもしれない。(駅へ行くなら、手前の買物広場で降りてエスカレーターを上ったほうが早くて楽かも)
ほかに、待機場所が買物広場だけになりそうだから、朝夕はあふれるバスが出ないか。駅止まりの便で客を降ろすのはどこやるのか(現ターミナルだけで足りるのか)なども懸念される。
牛島方面や土崎方面(寺内経由と新国道経由)は路線・系統によって、乗り場の行き来に道路を横断しないといけなくなるため、乗客の乗り遅れや混乱が出るかもしれない。(一方で、現行は10番と11番に分かれている新国道経由が臨時10番1つに集約されたのは分かりやすいといえば分かりやすい)
中心市街地循環バスが臨時10番というのは、なんとかできなかっただろうか。特に旅行客には、現行でさえ、駅舎から見ていちばん奥の10番というのも分かりづらいが、そこからさらに道路を渡るとは。
臨時8~10番は右側の歩道にできる「5月中旬」というからには、来週には工事が始まりそうだが(具体的に教えてよ!)、安全に混乱なく終わることを祈ります。
【10日追記】5月10日付で公式ホームページが更新され、「※工事開始日決定 平成25年5月20(月)より」とのこと。中旬じゃなく下旬じゃん!
同時にもう1項目「秋田駅西口バスターミナル建て替えによる経路変更のお知らせ」が追加された。
工事開始により「雄和線、桜ガ丘線、ノースアジア大学線(築地経由)、楢山大回り線」が「各方面行きのみ経路変更となります。(=駅発の下り便だけということでしょう)」とのこと。
すなわち、西口ターミナルを出て南(次のバス停が明田地下道入口)に進む路線が対象。現在はターミナルを出て左折するわけだが、直進して広小路に進み、千秋久保田町交差点を左折、市民市場交差点を左折して中央通りへ、秋田駅前(JR秋田支社)交差点を右折して通常経路へ復帰。バス停の変更は生じないものの、大きく回る形になる。
「桜ガ丘線」とは西口発明田経由と築地経由両方を指すと思われる。で、同じ経路の「駅東団地線」が入ってないのだけど、いいんですか?【21日追記】工事が始まってみたら、案の定、駅東団地線も迂回している。そして、公式ホームページもいつの間にか「駅東団地線」が書き加えられている。
※雄和線と駅東団地線は臨時6番、他は5番線から発車。
ターミナルから南へ進む時、配置上、大きくハンドルを切らなければならないため、工事によってそれが難しくなることによる措置だと思うけど、遠回りで遅れが生じるかもしれない。
【17日追記】15日付秋田魁新報秋田市地域面に記事が掲載された。バースのことは「レーン」と表記。
「4レーンの壁面に組子細工(縦77センチ、横157センチ)で竿燈、かまくら、なまはげ、西馬音内盆踊りをそれぞれ描く。」
「ターミナルには現在、平日1577本、土日祝日1288本のバスが発着。平日は平均3244人、土日祝日は同2595人が乗り降りしている。」とのこと。
また、16日県央地域面の下には、カラーの告知広告が掲載された。その完成予想図によれば、案内所は今と同じ位置にできそう。
バスターミナル内の立て看板は、16日現在以前と同じ工事開始日が記載されていないものだが、ぽぽろーど上には記載された看板が設置され、ターミナル内のポスター掲示板にはそれと同じ内容の紙が掲出されている。
【18日追記】NHK秋田のローカルニュースでも報道された。現バスターミナルの資料映像は、以前に撮影されたもので、行き先に系統表示がなく、今は廃車になった車両(交通局から譲渡された日産ディーゼルJP)も登場していた。
「工事期間中は、秋田中央交通の社員およそ10人がバス停などに立ち、乗客の誘導を行うということです。」とのこと。
【19日追記】テレビCMも流れている。15秒程度のものをABSで見た。【21日追記】AKTでも放送。
【19日追記】大町の秋田ニューシティ跡地が、臨時の待機場所になる模様。出入口は西側の茶町通り側に設けられるようで、看板が立っていた。
※工事開始後の模様はこちら