押し切って開催してしまった感のある、大相撲名古屋場所。
名古屋を訪れた時はまだ、臨時理事会を招集してどうこうと、大相撲開催中止という前代未聞の事態になるのではないかと、ニュースになっていた頃。
さらにその数日前、担当の親方らが「複雑な心境」とか言いながら、「御免札」という大きな札を、名古屋場所会場のそばに立てていたのが報道されていた。
僕が相撲に興味がないからかもしれないが、御免札とは初めて知った。
会場の愛知県体育館があるのは、名古屋市中心部・名古屋城内とのこと。名古屋で時間があったので、話のタネに見に行ってみた。
名古屋市営地下鉄名城線の「市役所」駅、7番出口を出るとすぐ名古屋城内(交差点の斜め向かいが市役所)。
地下鉄出口から200メートルも歩かないうちに、石垣に囲まれた城跡らしい光景になり、
あっさりと発見テレビで見た通り、高いやぐら(上で太鼓をたたくのかな)の隣(上の写真では右側)に例の御免札があった。やぐらが高いのでスケール感が伝わらないと思うが、
右側の照明(一般的な街灯サイズ)と比べると…
御免札もかなり大きい6月23日の読売新聞によれば「縦1メートル90、横35センチ」、24日のスポニチに「高さ約4メートル」とあるのは脚も入れた高さだろう。
いちばん上の字は「蒙御免」(ごめんこうむる)番付表にも書かれる文言で、江戸時代に幕府の許可を得て開催していた名残とのこと。
名古屋城見物なのか、僕以外にも観光客が数組いたが、その全員が、この御免札にカメラや携帯電話を向けていた。
今まではそれほど注目されなかったであろう御免札が、こんな一件で注目を浴びるとは皮肉なもの。

そんなお気楽な観光客の間を抜けて、城内から浴衣姿のお相撲さんが出てきて、御免札の前を通って外へ歩いて行った。
力士が東京から名古屋へ移動したと報道されたのはこの数日後だったので、何かの役目があって先に現地入りしていた人だろうか。
御免札のすぐ先が広くなっていて(二の丸跡)、立派な体育館があった。
愛知県体育館建物前の一角が仕切られて、資材らしきものが積み上げられていた程度で、報道関係者などもおらず、ひっそりとしていた。
“話題の現場”を見られたので満足して(&暑いので)、地下鉄の駅へ引き返した。
さっきのお相撲さんがまだホームにいて、僕と同じ栄方面行き電車に乗っていた。
そういえば、僕が子どもの頃は、夏になると秋田市中心部でも浴衣姿の力士が歩いていたものだ。
たしか、親方婦人が秋田市出身という縁で、大鵬部屋(現・大嶽部屋)が秋田に稽古に来ていたはず。いつの間にか、それもなくなったらしく、秋田市で相撲といえば、今は地方巡業の「秋田場所」が1日だけ開催されるくらい。(今回の夏巡業は6か所だけだそうなので、それでも縁があるといえばある)
今回の一件で、地方巡業がどうなるかと思ったが、秋田県内分の北秋田市と秋田市は開催されることに決まった。でも、お客の入りはどうなんだろう?
秋田市開催分を主催する秋田テレビ(AKT、フジテレビ系列)では、6月頃までは盛んにローカルタレントを使ったCMを流していたが、この問題が大きくなると、ぴたりと放送しなくなった。【17日補足】アナウンサーのナレーションだけの地味なCMは、今日放送されていた。
でも、秋田テレビやJTB東北秋田支店前に、「チケット発売中」の広告がまだ出ているから、完売ではないのだろう。
ちなみに、青森市で行われる青森場所は、早々に(6月29日)開催中止を決定した。力士を多数輩出している青森であり、払い戻しなども手間だろうに、中止を決断した早さ・潔さには感心した。
他の会場(秋田・福島・新潟の5会場)にも波及するかと思ったが、そうはならなかった。
ちなみに、青森場所は、青森朝日放送(ABA)の主催。青森県の民放最後発の局が主催していたとは、意外だった。(同じ立場の秋田朝日放送(AAB)もプロ野球などは開催しているけど)