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新・リゾートしらかみ

前回の「リゾートあすなろ」搬入の記事も併せてご覧ください。
JR東日本が3地域に投入する、ハイブリッドシステム搭載の新型観光列車「HB-E300」系気動車
そのしんがりとして、秋田の車両基地に所属する「リゾートしらかみ」用の車両が今日(15日)、秋田に届いた!

製造の順番としてはリゾートしらかみが最後だったが、製造番号としてはこっちが「1」番になっていて、逆転している。
他の2列車にはない、運転席のない「中間車」が2両もあったり(他は2両編成で、これだけ4両編成のため)、個室風車両があったりして、面倒だから製造が後回しにされた--というわけではないだろうけど、不思議。


奥羽本線と海沿いの風景が美しい五能線を通って、秋田-弘前・青森を結ぶ快速「リゾートしらかみ」は、人気が高く、現在は3本の列車が走っている。
3本には青池・ブナ(正式には漢字)・くまげらとそれぞれ名前が付いているが、いちばん古い「青池」編成が、今回ハイブリッド車両で置き換えられる。同じ名前を“襲名”するのは、鉄道では珍しい。
現在は3両編成だが、新しい青池は1両増えて4両編成になる。

リゾートあすなろは「新潟トランシス」というメーカー製だったが、新・青池編成は横浜市金沢区(最寄り駅は逗子)の「東急車輌」製。東急電鉄系列だが、「こまち」など新幹線や各私鉄の車両も多数製造している大手車両メーカー。
今回も機関車が牽(ひ)く臨時貨物列車で運ぶ「甲種輸送」扱いで、昨日の朝に逗子駅を出発。高崎・長岡・羽越本線回りで、今日の昼に秋田駅に到着する。
今回は秋田駅の6番線ホームに入ったので、きちんと「間もなく6番線に列車がまいります」と自動放送が流れた。
到着
さて、ここでまずは、現在の青池編成をご覧いただきます。
右側が現・青池編成(冬に撮影したので雪が積もってます)
上の写真左側は、男鹿線用の「キハ40」系。現在のリゾートしらかみ3本は、これを大規模に改造したもの。
改造であるため制約もあるのだろうが、角張ったデザインと“眠そうな”顔つきで、「カッコイイ」というのとは違うと個人的には感じている。
ただ、白と青のさわやかな塗装、大きな窓、広々とした内装は観光列車にふさわしい。

では新・青池編成はどうだろう?
おおっ?!
(赤い2つの「●」は、輸送時の仮設の標識板。連結器周辺も輸送用の装備が装着されている)
予想以上にカッコイイ!
最近流行りのヘッドライトが“ツリ目”だけど、どことなく柔らかく優しい印象を受ける。
先頭部分は、リゾートあすなろでは銀色だったが、青池は従来と同様白い。

では側面。
現・青池編成
車体は塗装した鉄からステンレスに替わったわけだけど、
おー!
白い部分がなくなって銀色になったが、従来の塗装の濃淡の水色が上手に活かされている。
リゾートあすなろでもあったシマシマ塗装は共通のようだが、ど派手なものではなく、水色と地の銀色の縞で、シマシマの面積が狭いので、うるさくない。
あまり詳しくない方は、従来の編成と似ていて区別が付かないかもしれないが、これはかなりいいデザインじゃないでしょうか?
「青池」の名を“初代”から“2代目”へ、違和感なく“襲名”ができそうだ。

僕にとって、青池編成は「見慣れた地元の列車」というのもあるし、先日の「リゾートあすなろ」は暗い所で側面を短時間しか見なかったので、単純に比べられないが、「リゾートあすなろ」より品があって気に入った。

ただ、やっぱり気になるのが、窓の大きさ。
車外から見る限り、従来より小さくなったように見えてしまう。
現在の車両はこの記事で紹介したように、とてもダイナミックな風景が楽しめるのだが…
この点は乗ってみないと分からない。(なお、薄く着色されたガラスのようだ)

「青池」のロゴも従来と同一
背景は無塗装のステンレスだが、夏の陽射しの下ではクールでいい感じ。真冬の吹雪の中で見たら、冷たく感じないかな…

到着した6番線には、作業を行うヘルメットの社員や、記録用に撮影する社員らしきJR関係者がたくさんいたが、手の空いた駅員や通りがかりの乗務員が6番線に降りてきて、珍しそうに見物していた。

秋田地区に導入される久々の新型車両だし、中にはこの列車に乗務する人もいるだろうし、皆さん関心があるのだろう。
居合わせた一般の乗客も、一部の人は気付いたようだ。

上記の通り、この車両は「東急車輌」で製造された。
日除けがない展望スペースの窓に、
東急車輌」の貼り紙
先日の新潟トランシスはやっていなかったと思うが、宣伝になるだろう。
さらに、
甲種輸送にあたっての表示も貼られていた
逗子駅発、秋田駅着。連結器やブレーキ装置の扱いが記載されていた。
メーカーからは2人の社員が添乗して来た模様で、JR側と今後の作業の打ち合わせなどをしていた。

ホームのすき間から床下機器を覗くと
「危険」「高電圧」
こういう電気系統の機器もあれば、ディーゼルカーらしいダクトのようなものも見えた。やっぱり「ハイブリッド」なんだなと実感。


秋田へ牽いてきたのは、JR貨物富山機関区所属のEF81型電気機関車。到着後間もなく切り離された。
JR貨物電気機関車といえば、塗装がボロボロだったり汚れたり、いくら貨物列車でももうちょっときれいにしてやってよという状態の機関車が多く、リゾートあすなろの時もそうだった。でも、今回は
ピッカピカ
たまたまだと思うが、検査を受けて塗装し直されて間もない車両が担当していた。
こんなに美しいEF81を間近で見られたのもラッキーだった。この後、富山へ回送で戻るのかな?
機関車が外れた側の先頭車(反対側と同じですが)
逆三角形のようなすっきりしたフォルムがいい。

新・青池編成はこの後、所属することになる「秋田車両センター」(楢山の一つ森公園の下の車両基地)まで運ばなければいけない。
そのため、反対側にディーゼル機関車がやって来て連結し、センターへ運んでいったようだ。
センターで輸送用の装備(連結器やブレーキ接続)を取り外し、晴れてJR東日本へ引き渡しされたはず。


明日以降は、リゾートあすなろ同様、乗務員の訓練が始まり、12月の運行開始に備えることになる。
ところで、リゾートあすなろは、車両展示会(一般公開)や試乗会を行うようだが、こっちではしないんだろうか?
せっかくの新型車両、しかもハイブリッド車JR東日本秋田支社さんには、もっと積極的に宣伝をしていただきたい。
今日だって、マスコミが取材に来るかと思ったが、いなかったし。

それにしても、ハイブリッドリゾート列車は、どんな音で走行し、どんな車内で、どんな乗り心地なのかとても気になる。
早く走る姿を見てみたいし、ぜひ乗ってみたい。
あとは、現・青池編成の処遇や、ブナ・くまげら編成が1両ずつ増車されて4両になるそうだが、その手順(そろそろ改造工事しなくていいの?)も気になる。

※「車両展示会」で見た車内の様子はこちら