それが閉店して、跡がコンビニや飲食店が入る「new金座街ビル」になった。
※金座街とは、昭和50年代までこの付近にあった商店街の名【2022年12月3日補足・昔も今も「金座街」や「金座」は公式な地名ではない。】。かつての秋田市のにぎわいの核の1つであったそうだが、物心つく直前の頃だったので記憶にない。
※ビルの名前は「new金座街ビル」とnewを小文字で表記すると思いこんでいたが、壁面は大文字の「NEW」(の筆記体)、各種サイト等では「ニュー金座街ビル」とカタカナで表記されている。自分で小文字にした根拠が分かりませんが、とりあえず今回は小文字にしておきます。
new金座街ビルは、テナントは安定しているようだし、すっかり街にとけこんだ。もう何年になるんだろうと、当ブログの過去記事を探してみた。
まず、忘れていたけど、建物は解体→新築ではなく、ニューたけやの建物を改装してnew金座街ビルになっていたのだった。
ニューたけやは2009年末閉店。そしてnew金座街ビルとして部分オープンしたのが、2010年7月21日。※この記事中ほどなど参照。
今日でちょうど9年なのだった。
さて、new金座街ビルで、9年前から気になっていたものがあった。
ビル西辺の道路は、近隣他店も含めた搬入の車の積み下ろし場所とされる。駐停車禁止ではないし、横断歩道でもない(路面タイルをリニューアルした時に廃止され、今は分かりづらい色違いのタイルが敷かれているだけ。道交法上は横断歩道ではないのだと思う)とはいえ、道幅が狭く、人通りも多い場所がごちゃごちゃっとしているわけで、通行&横断時は要注意。
西側から。この左が大屋根
南側からビル1階西辺、南北方向の道と接する部分にそれはある。
上の写真に写っている1階西辺のガラス部分はファミリーマート。そのガラスは2階以上の壁面よりも内側に引っこんでいて、道路との間にスペースがある。
ファミマ入口から南方向その空間は、壁面に沿って歩いて通れる、屋根付きの通路。いわば「雁木」「こみせ」のような作り。
ニューたけや時代は、1階のガラスは今と同じ位置だったが、道路との間は通路ではなかった(植栽のようなもの?)ようだ。
道路がそんな状態だから、歩行者が安心して歩くことができるものの、そのせいでファミマのドアも引っこんでしまって、ちょっと入りづらい雰囲気もする。(セルフレジがあって好きな店です)
気になるというのは、通路の道路際、柱の間にある物体。

緑と青のはコンビニの番重
箱型の金属製のカゴの中に、大きめの石なのか小さめの岩なのかが入っている。
同じサイズが柱間に2個1組×3組と、ファミマ入口寄りの柱の間隔が狭いところに合わせて、長さが半分ほどのが1個、計7個のカゴ。
9年前、初めてnew金座街ビルができて前を通った時から、気になった。
工事で使っていたものをまだ片付けていないような雰囲気がして、なんとなく場違いに感じられた。どこかほかの場所で見かけた気もした。
そして、この物体の目的もよく分からなかった。位置的に車止めではありそうだが、それにしては頑丈すぎるような(昨今の暴走事故を考えるとふさわしいのかも)。【23日追記】駐輪させないためのものではないかとのコメントもいただいた。
カゴに砕石を詰めたものを「蛇籠/蛇篭(じゃかご)」と呼ぶそうだ。本来は河川の護岸や斜面に使うもの。歴史は相当古く元は竹製の円筒形のカゴで、その形から蛇を連想したのか。
業界団体名が「日本じゃかご協会」であるように、建設や土木の現場ではひらがな表記をするようだ。現在主流なのは、金属製箱型のじゃかごで、特に「ふとんかご」と呼ぶ。これも形からの連想?
new金座街ビルのものも、布団にしては長いけど、ふとんかごの一種っぽい。
具体的には思い出せないけれど、どこかの川で見たような気がする。※今春の太平川の護岸工事では、じゃかごなしで直接石を置いていた。→本来の使用例を発見。
じゃかご協会のホームページでは、河川や斜面への使用例のみが紹介されている。歴史的には当然か。
地盤になじむ柔軟性、石のすき間があることで水や空気を通しやすく、環境や生物にやさしいという利点があるようだ。
そんなじゃかごが、どうして水もなく平坦な駅前のビルの前にあるのか?
調べると、最近、ふとんかごを庭に配置したり、塀代わりなどとして建物の外構に使うことが、流行っていた。そう言われれば、そんなのも見たような。
「最近」というのは、さかのぼれば2007~2008年頃のようで、new金座街ビルもそれに乗っかったようだ。
そして2017年辺りから、またブームになっているようだ。その分野では、じゃかご・ふとんかごでなく「ガビオン」と呼んでいるが、じゃかごに相当する英語「gabion」。中に入れる石の色を変えたり、天面に板を置いてベンチにしたりすることもある。
大和ハウス工業株式会社ホームページの2019年4月の「TRY家コラム(https://www.daiwahouse.co.jp/column/lifestyle/and/vol62/sp.html)」では、「ガビオン(鉄線で編んだ籠に石を入れた装飾)を採用すれば、遊び心あふれる庭になります。」「ガビオンは川の護岸工事などに使われていましたが、独特な装飾からガーデンのトレンドになっています」とされている。
一方、「Yahoo!知恵袋(https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q12178770987)」によれば、経年でカゴの中で石が動いてカゴがゆがみ、石を組み直さなければならなくなることもあるとか。
だいぶ知識がついたところで、改めてnew金座街ビルを見る。
自転車が立てかけられている(道路上だと撤去される)
座っている若者も!若い女性2人組が通りがかり、「ここ座っていいのかな?」と悩んだ末、座らなかった場面にも遭遇。
高さ的にも、座面に当たる天面の面積的にも、ベンチに最適。禁煙の張り紙はあったけれど「座るな」は見当たらないから、ベンチとして使っていいのかな。
でも金属の網の上に座るのだから、座り心地は良くなさそう。炎天下ではヤケドするかも。硬貨、アクセサリーあるいはスマホなどをカゴの中に落としてしまい、運悪く石の奥深くへ入りこんでしまうという悲劇もあるかも。
この9年間で、座られたせいか、石の重さのせいか、カゴの側面が膨らんで・天面が凹んで、少しゆがんでしまっている。
赤い矢印の部分にすき間ができている世の中のトレンドとしては、オシャレなアイテムなんでしょう。石垣を連想して和のテイストもあるのか。
個人的には、金属の網が冷たく無機質で、人為的に砕いたであろう石を閉じこめていることにきゅうくつさも感じ、好きではない。前から場違い感もあったけれど、本来のじゃかごの用途を知ってしまうとそういうことだったのかと納得(それがオシャレと感じる人もいるわけだけど)。
ここの場合、石のすき間にゴミを押しこむやからがいそうだけど、それはなさそうで、マナーはいい。
だったら、いっそ、ちゃんとした座面を取り付けて、ベンチとして使ってもらってはどうでしょうか。カゴごと取り替えないとダメかな。