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E6系試運転・あけぼの存続

●ついに動いたE6系 その報道は?
先日、ホーム延長工事の記事の最後でも少し触れたけれど、秋田新幹線の後継車両「E6系電車」がついに本線を走行した!
6日と7日の深夜から翌未明にかけて、仙台-盛岡-田沢湖間を往復した。【13日修正】実際には、6日深夜から7日早朝に仙台→盛岡→田沢湖→盛岡、7日深夜から8日早朝に盛岡→仙台という行程で運転され、田沢湖には1度しか来なかった模様。

形式的には、メーカーからJR東日本へまだ引き渡しされておらず、今回は引き渡し直前の最終確認的な試験走行だったそうだ。(9日に報道向けに公開されているらしいので、今回の試運転終了後に引き渡されたようだ)
今後は、JR側のデータ収集のための試験走行が本格的に始まり、いずれ秋田駅にも来るはず。

今回は引き渡し前とはいえ、E6系が初めて「公の場に姿を現した」ことになる。
深夜の仙台駅と早朝の盛岡駅では、ギリギリホームに入場できる時間帯(終電直後・始発直前)であったようだし、在来線規格の田沢湖駅では比較的容易に撮影できるため、時間帯にも関わらず、鉄道ファンが訪れていたそうだ。(実は僕も走行することは知っていたが、夜中の田沢湖まで行く気力も体力もなくて… いずれ秋田にも来るし…)


さっそく、ブログなどで今回の写真をアップしてくれている方々も多い。
写真の撮り方が上手な皆さんということもあるだろうが、その写真を見ると、ものすごくカッコよく見えた。今までの鉄道車両にはない存在感を感じた。
あれが秋田に来ると思うと、鉄道ファンでなくても、とてもワクワクするに違いない。
一刻も早く、実物を見たい衝動に駆られる。


今はネットのおかげで、一般人であっても情報を入手することは比較的容易になったとはいえ、それなりに努力が必要。こうした情報を容易に得られるであろう方々が、メディア、マスコミのみなさん。
ここで、マスコミが今回の試験走行をどう報道したか、比較してみたい。
 ※全報道機関を確認したわけではありません。また、Webで見たものと紙面・放送で見たものとがあります

・K新報(東北のブロック紙
 Webには7日の8時39分と、いち早くアップしたのはいいが、言い回しと写真には、疑問を感じた。

 見出しは「「赤鼻」こまち、仙台お目見え 本線走行試験を開始」、記事中には「2012年度末に導入する秋田新幹線「こまち」の新型車両「E6系」の走行試験を」とあった。
 この言い回し(下線・太字部分)では、「E6系の列車名も「こまち」である」と解釈できてしまう。
 「はやて」が新車投入で「はやぶさ」に変わる例があるし、そもそもE6系の列車名についてはまだ白紙であるそうだ。この表現では、既に「こまち」に決定したかと誤解を招く。

 写真は、現在の「こまち」用のE3系E6系が仙台駅ホームで並んでいるものだが、この撮影方法が問題。おそらくE6系前照灯(ヘッドライト)が上向きになっているので、発車前後のタイミングだと思う。そこでフラッシュをたいて撮影している。
 JR側の許可を取っているのであれば問題ないし申し訳ないのだが、鉄道(や車)に向かってフラッシュをたく行為など、言語道断。運転者の目がくらんで、事故の元になるからだ。マスコミだからといって許されることではないはず。


・S新報秋田県域紙)
 Webでは7日18時39分にアップ、8日付紙面では1面中央に掲載されている。
 「秋田新幹線の新型車両」という言い回しだから、誤解は招かない。(記事中に「こまち」は一言も出てこない)
 ただし、「JR東日本秋田支社によると、同日午前0時半ごろに盛岡駅出発」などとあり、盛岡始発であるかのように取れ、なぜか仙台から試験運転されたことにはなっていない。

 そして写真。田沢湖駅のホームでフラッシュをたいているが、尾灯(テールランプ)が点灯していて運転席にいる人影は運転をするような状態ではない。ホーム上にはJR職員も写っており、このフラッシュ撮影については、あまり問題ではないと思う。(あまり褒められたことでもないと思うが)
 でも、写真の構図がちょっと…
 車両の「鼻」が途中で切れていて、先端まで写っておらず、インパクトがあるはずの車両の全貌がよく分からない。しかもホーム上にいるヘルメットをかぶったJR職員のおじさんが写っているのだが、全身がきれいに入っていてカメラ目線気味。記念撮影ですか?
 もっといい写真がなかったのだろうかねぇ。
 写真がやや残念だが、地元紙としてそつのない記事だと思う。


・A新聞(全国紙)
 東京本社13版8日付社会面で「秋田新幹線 新旧そろい踏み」として、E6系E3系が仙台駅ホームで並んだことを軸にした記事。「秋田新幹線の新型車両「E6系」の量産先行車」と極めて正確な表現。
 写真はE6系が停まっている向かい側、E3系側のホームから撮影されている。K新報ではE3系の尾灯が点灯した状態だったが、こちらはE3系E6系前照灯を点けたタイミングで撮影している。光が自然な状態なので、フラッシュはたいていないように見える。
 カメラを構える鉄道ファンが写っている点は「報道写真」と思わせるが、それ以外の点では「鉄道写真」と呼んでもよさそうな、なかなかいい写真だと思う。

 この記事の記者やカメラマン、もしかして鉄道ファン?

・A新聞秋田版
 一方、そのA紙の秋田版は、雲泥の差。
 「秋田新幹線「こまち」の新型車両「E6系」」としているし、写真は田沢湖駅前照灯を点けた電車に向けてフラッシュをたいている。(側面に近い位置からではあるが)


秋田テレビ(AKT・フジテレビ系列)
 7日夕方の「スーパーニュース(ローカル版)」では、「秋田テレビのカメラが県内での雄姿を初めて捕らえました」として、記者レポートで詳しく伝えていた。
 営業を終えている時間の田沢湖駅のホームに一般人(マスコミでない)の鉄道ファンが、JR社員に誘導されて入る様子(JRさんもサービスがいいな)、到着前に線路内にネコが立ち入って追い出されたことなども紹介されていて、おもしろかった。


完全に見たわけではないが、テレビの他の秋田の民放2局とNHKでは、この件を報道した形跡はない。それら各社は「重要なことではない」と判断したのかもしれないが、新型車両を映像で見てみたいと思う県民は少なくないと思うんだけどね。
まして、NHKなんて、今回の試験走行ルートに仙台放送局と盛岡放送局もある。こういう時こそ、全国組織であることを活かして連携して取材すればいいんじゃないだろうか。

昨年2月3日にリリースされた「リゾートしらかみ」にハイブリッド車導入のニュースを、ほぼそのままNHK秋田放送局が伝えたのはリリースの20日も後(2月23日)。他のマスコミやブログでもさんざん話題になった後で、何を今さらという感じがした。こんな調子で、E6系のニュースもしばらくしてから放送するんでしょうかね。
テレビという速報性があるメディアの特性、全国各地に拠点がある公共放送だという性格を、NHK自身が分かっているのだろうか。

各社は、9日の報道向け車両公開をどう報道するのだろう。こちら



●「あけぼの」は残った
7日で東北新幹線新青森開業(12月4日)まであと150日だったそうだ。
隣の秋田ではほとんど関心がなさそうだが、青森ではさまざまなイベントや報道がされている。
青森のマスコミのサイトには、「新幹線」のニュースがない日がないと言ってもいいほど。

来月、8月にも開業後のダイヤが発表されるそうで、「奥羽本線の接続ダイヤをよくして!」と弘前市やその商工・観光団体が秋田市JR東日本秋田支社まで要望に訪れた(6月7日)し、青森県関係者は「もっと早くダイヤを公表して!」と盛岡・秋田両支社に要望した(7月5日。1日で盛岡市秋田市を回ったのだろうか?)そうだ。
千載一遇のチャンスだから当然かもしれないが、青森は積極的に動いている。隣県の秋田だって、「特急をちゃんと運行して!」とか要望すべきこともあるように思うが、行政・関連団体が何かしたような話は聞こえてこない。JR東日本秋田支社は秋田市にあるんだから、青森よりは意思疎通がしやすいはずなのに。
 ※JR東日本に「青森支社」は存在せず、青森県の東側を盛岡支社(青森“支店”という下部組織がある)、西側を秋田支社が管轄している。


新幹線開通といえば、引き替えに在来線の長距離列車が廃止されることが多い。特に夜行(寝台)列車。
需要減少、車両老朽化など、他の理由もあるが「新幹線という代替手段は確保したんだから廃止するよ」という例は過去にもあった。

新青森開業で影響しそうなのは、上野-青森間を羽越本線奥羽本線(秋田)経由で結ぶ「あけぼの」と、日本海沿いに大阪-青森間を走る「日本海」の2つの寝台特急
一部では、あくまで噂だが、両列車とも新青森開業時に廃止ではないかとささやかれていた。

そんな中、青森の地方紙「東奥日報(とうおうにっぽう)」Web版に「利用者歓迎 寝台あけぼの存続へ」という記事が7日にアップされた(見出し程度で本文は読めない)。
JR東日本本社でなく秋田支社に取材したようで「JR東日本秋田支社は7日までの取材に対し、列車を当面、存続させる方針を明らかにした。」とある。
「当面」というのが引っかかる。車両もかなり老朽化しているし、新幹線開業後の乗客動向の変化もあるだろうから。

さらに気になるのが記事では触れられていない「日本海」。
対東京であれば、値段は高いが新幹線で行かれるし、高速バスだってある。
でも、「日本海」の走る、青森・秋田・山形(庄内)と北陸・関西を結ぶ交通手段となると限定される。
JR東日本JR西日本との共同運行だから、両社の思惑もあって、課題が多いのかもしれないが、「あけぼの」が残るなら「日本海」こそ残してほしいようにも思う。
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