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秋田市にバスロケ復活?

バス停に路線バスが近づいていることを、乗客に対してランプなどで知らせる「バス接近表示」、もしくは「バスロケ」こと「バスロケーションシステム」。
※接近表示とバスロケは、厳密には同義ではない気もしますが、ここでは同義として扱います。
何度も述べているように、無線を利用したバス接近表示を世界で初めて実用化したのが、今はなき秋田市交通局(秋田市営バス)(自称。1981年)。
秋田市より先にバスロケを導入した事業者もあるので、それらは有線だったということなんでしょう。

冬の積雪・路面凍結などによる渋滞で遅れがちなバスを、時には猛吹雪が吹き付けるバス停で待つことになる乗客の不安やイライラを少しでも解消しようという意図だったのは想像に難くない。(運行データを蓄積・解析し、ダイヤ設定に反映するという交通局側の狙いもあったようだ)
(再掲)1994年度に更新された2代目バスロケ対応バス停。現在も残っているが接近表示は機能しない


その後、地方都市を含む多くの地域で、公営民営問わずバスロケを導入するところが増えた。※松江市の例
近年は、インターネットやICT(情報通信技術)の普及により、バス停ではなく乗客のパソコンや携帯電話などに表示するタイプが登場したり、GPSなど簡易(ではあるが充分)な方法で位置情報を発信できるようになったりして、昔よりはコストが下がって、導入しやすくなっていると考えられる。


そんな中、我が秋田市は、秋田市営バスの全路線が中央交通へ移譲(民間移管)された際、バスロケは移管されずに終わってしまい、秋田市から“バスロケの灯”が消える結果となってしまった。
維持費用がかかるのは当然で、バス会社としてバスロケよりも優先すべきことがあるのも分かるが、時代に逆行しているようにも感じる。


ところが、この冬、秋田市において、約10年ぶりにバスロケが“復活”したのです!
ただし、中央交通ではなく羽後交通であり、バス停に表示するタイプでもない。だけど、“バスロケの灯”が再び灯ったととらえて差し支えないと思う。

羽後交通のホームページに、11月24日付で「本荘・秋田線 位置情報アプリの導入について」がアップされた。
それによれば、羽後交通由利本荘市本荘と秋田市を結ぶ急行路線限定で、スマートフォンのアプリを用いて位置情報を提供するという。
(再掲)急行本荘・秋田線
東京の株式会社ケイ・シー・シーが開発提供する「知らせてビューア」という無料アプリを用いる。
ケイ・シー・シーホームページによれば、路線バスの導入事例が4件掲載されており、その1つが羽後交通。路線バスのみならず、幼稚園や教習所などの送迎バスや移動販売での利用もされていて、低コストなのが売りのようだ。
AndroidまたはiPhoneでダウンロードし、路線ごとに指定された12ケタの「バスID」を入力すれば、使える。
【2016年1月2日追記】バス停にも、QRコードなどがついた掲示が出ていた。

アンドロイド向けアプリダウンロードサイトGoogle Playストア」より
「知らせるバス」というアプリもあり、それは運行する側用。つまり、これをインストールした端末をバスなどに乗せておくのだろう。
1000件ダウンロードされている
【26日追記】「知らせるバス」のほうは100件ダウンロードされていた。
使ってみた。
起動して更新ボタンを押すと、Googleマップ上に、赤いバスの絵(アイコン)が表示された。
それがバスの現在位置なのだけど、どちら方向に進む便か分からない。アイコンをタップすると、
軌跡が表示される
分かりにくいのは、バスのアイコンが左向きで固定されていること。上の画面の場合は、進行方向と逆向きになってしまっている。
また、黄緑の点で示される軌跡は、数分間分くらいしか表示されない。渋滞に巻き込まれると、分かりづらいかもしれない。
それと、バス停の位置や名称が表示されないのも分かりにくい。まあ、自分の位置情報と比較すればいいのだけど。なお、「知らせるバス」側のオプションでバス停情報を付加できるようだ(=羽後交通さん次第)。

さらに吹き出しをタップすると、詳細情報が表示されることになっているが、羽後交通の場合はあまり意味がない内容。


羽後交通の告知では、30秒ごとに自動更新する設定にすることを勧めており、たしかにこまめにバスの位置が変わる。でも、バッテリーが消耗しそう。その都度、手動更新すれば充分でしょう。

上の画像のバスは、本荘発で秋田駅西口に18時49分に到着(駅止まり)する便。折り返し、19時00分発本荘行きになるようだ。
秋田駅西口で19時08分

時刻表では19時09分の長崎屋バスターミナルを10分遅れ
ローソンに突っ込んでいるように見えるけど、位置表示はおおむね正確で、誤差の範囲内でしょう。


羽後交通の急行バスは、強風でよく運休になる羽越本線の代替としての需要もあるようだし、時間帯によっては渋滞に巻き込まれることもある。夏場の昼間でも、本荘発が秋田市茨島近辺で5分程度遅れていることが多い。
羽後交通さんがお客のためを思って導入してくれたのであろうことは分かる。スマホ限定なのは高齢者などには親切ではないけれど、コストを考えると致し方なく、評価すべきだろう。


ひるがえって、中央交通は?
ただ、中央交通の秋田市の路線バスにおいて「知らせるバス」を導入してしまったら、画面がバスアイコンだらけになっててんやわんやになりそう。もっと本格的なシステムを導入しないといけないだろう。
秋田市が運行する「ぐるる」や各地域のマイタウンバスに「知らせるバス」を導入するのは可能かもしれない。

個人的には、バスロケは必須ではないと思う。
分かりやすいダイヤ設定(一定間隔等)、遅延が生じにくい(現状では天気が良い早朝の始発便がなぜか5分も遅れたりする)ダイヤやルートの設定、バス停への上屋やベンチなどの設置によって、「待たなくて済む」あるいは「快適に待てる」環境を作っていくことも必要だ。むしろ、そういったことに力と費用をかけるべきかもしれない。

【2018年3月12日追記】その後、2018年2月から(告知は7日付)は、高速バスの秋田-横手・湯沢線にも知らせてビューアを拡大。ただ、この路線は中央交通と羽後交通の共同運行ながら、おそらく羽後交通担当便しか対応していないと思われるので、実用性はいまいちかもしれない。

※その後、2024年になって、ついに秋田中央交通の一般路線バスでもバスロケーションシステムが運用開始