心霊スポットやカレーの作り方の試験問題のように、同じストーリーが、舞台を各地に置き換わって広まっていることもある。
身近な舞台における話にすることで、学校や地域といった狭い社会の中である種の真実味を持たせて、広まりやすくする効果があるのだろう。
個人的に今まで知った、秋田ならではの都市伝説っぽいもの、いわば“地方伝説”をいくつか紹介しておきます。
異説や他地域で同じような話があれば、教えてください。
※ひょっとしたら、都市伝説などではなく、話を教えてくれた人の1人だけが言いふらしていた可能性もあります。
●「へ」の付く部分は?
昔、「クイズタイムショック」に秋田の男性が出場した。
「体で『へ』の付く部分は?」という問題が出た。(正解は「へそ」【18日追記】「扁桃腺」でも正解か) ※厳密には「『へ』で始まる部分は?」か。
「へなが」「へじゃかぶ」と答えて、不正解に終わった。
この人は他の問題もすべて不正解だったので、全問不正解となり、ペナルティで椅子が回転した。
「体で『へ』の付く部分は?」という問題が出た。(正解は「へそ」【18日追記】「扁桃腺」でも正解か) ※厳密には「『へ』で始まる部分は?」か。
「へなが」「へじゃかぶ」と答えて、不正解に終わった。
この人は他の問題もすべて不正解だったので、全問不正解となり、ペナルティで椅子が回転した。
「クイズタイムショック」は、1969~1990年にテレビ朝日で放送されていた番組。秋田では、時期によってABSとAKTがネットしていた。
音声で問題が次々に出題され、制限時間内に答える方式。
21世紀になって何度か放送された(2008年が最後)リメイク版では芸能人が回答者だったが、当時は一般視聴者が回答。
「へなが」「へじゃかぶ」は訛りで、それぞれ「背中」、膝株(ひざかぶ)→「膝」のこと。【13日追記】「ひざかぶ」は厳密には「膝頭」の意味。
この話は、1980年代後半に秋田大学を卒業したばかりの学校の先生から授業中に聞いた。
ネットで調べると、この手の話はいくつか見受けられたが、次のような差異があるバージョンが存在した。
・回答者は秋田ではなく青森の人。(青森のほうが多い印象)【18日追記】岩手、宮城、新潟などにも存在する。
・「へじゃかぶ」はなく、「へなが」もしくは「へなか」のみを回答。
・タイムショックではなく「アップダウンクイズ(1963~1985年。TBS系)」が舞台。
・他の問題はすべて正解していて、最後に出されたこれを間違えたので全問正解を逃してしまった。
タイムショックは秋田でも青森でも放送されていたが、アップダウンクイズは秋田では放送されなかったらしい。
タイムショックは時間制限があるから、へなが・へじゃかぶ両方を答えることは難しい(ルール上、不可能?)。
もしかしたら、「元はアップダウンクイズでの話で、TBSが見られない秋田においてタイムショックに舞台がすり替わった」のかもしれない。※シチュエーションが微妙に違って語り継がれる事例として、他にフィンガーボールの話がある(こちらは原典あり)。
また、全問不正解よりも、全問正解を逃したほうが、オチとしてはおもしろい。
ネット上では、クイズマニアの出場者の誤答が下地になった話だとか、あたかも自分がアップダウンクイズで視聴したかのように書いている人もいるが、信憑性は不明。
素人が出た番組だけにいろんな珍回答はあったはずだから、それをベースにした地方伝説とみていいだろう。
【2017年2月3日追記】田中義剛氏がこの話をしていたような気がした。調べると、2000年代末頃に「秘密のケンミンSHOW」内でアップダウンクイズでの話として発言しているらしいが、自分では見ていない。おぼろげな記憶では1990年代前半のまだ牧場を経営する前、ラジオで言っていたような気がする。
発生源かは別として、近年では彼がこの伝説の流布に一役買っていそう。
【2020年1月8日追記】「高校生クイズ(全国高等学校クイズ選手権)に母校の先輩が出場して…」というバージョンが、ネット上にごくわずか確認できる。年代や地域は多くが不明だが、うち1つは2006年に秋田県の人が、「ずっと前に」(母校ではないようだが)秋田代表の出来事として言及していた。
視聴者参加型クイズ番組が少なくなった現状、そしてより身近な話として「母校の先輩」ということで、今後はこれが主流になっていくのかも。
●科学的伝説?
これは都市伝説というより、科学的かつ秋田ならではの話。クイズ形式。
とんち問題ではないし、計算などは不要。
科学の知識があれば、即答できる。
答えは、摂氏4度。
理由は、水は、4度の時に密度が最大で比重がいちばん重くなるから。
実際には、各種条件(湧いたり、流れたり、不純物があったり)で異なる可能性もあるが、理論上は十和田湖も八郎潟も琵琶湖も、湖底は4度。
これは、タイムショックの先生と同年代の秋田大学を出た理科の先生に聞いて、感銘を受けた。
たしか先生が「大学時代に聞いた話」と言っていたはず。
秋田大学理科教育課程で語り継がれている話なのだろうか? あるいは地域によって琵琶湖の…霞ヶ浦の…山中湖の…などバリエーションがあるのだろうか?
●50人集まれば…
女子高である県立秋田北高校。
男子が50人以上出願すれば、共学化される。
男子が50人以上出願すれば、共学化される。
これも田沢湖の水温の先生から聞いたのだが、これは聞いた時からマユツバものに感じた。
募集要項でどう記載されていたか不明だが、県立高校がそんなあいまいなやり方をするとか考えにくい。男子は出願できないことが明確に分かる表記だったのではないだろうか。(私立女子大などでは、理屈では男子の出願~受験まではできるが、入学ができないような所もあるとか聞く)
中学校の先生が、受け付けてもらえるかどうか分からないのに、男子生徒の書類を作成して、取りまとめて出願に行くとも考えにくい。
しかも、出願から入学までの短期間で、共学化に向けた準備(トイレの整備など)が間に合うとも思えない。
そもそも、出願者が49人に終わったら、その49人はどうなってしまったのか。
当時共学化されなかったのは、同窓会の意向が強かったとも聞くが、その後、20年しないうちに、2008年から共学化されてしまった。
【12日追記】しかし、その決定や準備は、年単位の時間をかけて入念に行われた。
●くうこうに行きたいのに
飛行機に乗るために秋田空港に行こうと、おばあさんがタクシーに乗った。
タクシーのドライバーは、秋田空港を「秋田高校」と聞き間違え、おばあさんを秋高で降ろしてしまった。
おばあさんは、高校のグラウンドに立ち、来るはずのない飛行機を待ち続けた。
タクシーのドライバーは、秋田空港を「秋田高校」と聞き間違え、おばあさんを秋高で降ろしてしまった。
おばあさんは、高校のグラウンドに立ち、来るはずのない飛行機を待ち続けた。
少々切ない話。
高校の先生から聞いた話で、「他人の立場を察し、他人を思いやる気持ちを持て」という教訓的な例え話だったかと記憶している。
聞き間違いとしては充分あり得るし、もしかしたら秋高に連れて行かれてしまった人がいたのかもしれないけれど、グラウンドで待つまではないでしょう。
全部学校の先生から聞いた話だった。
こうして、世代を越えて話が受け継がれていくのかもしれない。
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