2025年9月27日の15時半過ぎ、イオンスタイル山王へ行った。
駐車場や店内の入りは、いつもの休日並み。少ない有人レジ(セミセルフレジ)は列ができていて、フルセルフレジやスマホレジ・レジゴーはすぐに使える。
と思いきや、西側の出入口を入ってすぐに、行列ができていた。ピーク時には、店舗の横幅(東西方向)の3分の1くらいまで伸びていたから、30人はいただろうか。女性ばかりで、1階だけでなく2階の同じ位置にも同じくらい。したがって、列はエスカレーターの横、1階では青果売り場をほぼ貫く位置まで到達。
西端にある、トイレの順番待ちだったのだ。
女性トイレだけ混雑するのはなぜ?
八橋運動公園内の施設で何かの試合や大会が行われている雰囲気はあったから、その観客かと思ったが、これまでの開催日にこんなことはなかった。応援グッズを持って、飲み物などを買う人がちらほらいる程度で済んでいた。
今回並んでいる人たちは観戦する風情でもないし、試合途中に抜けてこんなには来ない。
そういえば、秋田駅から満員で来た路線バスが、県立体育館前で客を降ろしていた。
イオンスタイル山王のはす向かいの秋田県立体育館で開催された、「高橋優15th ANNIVERSARY SPECIAL LIVE IN AKITA」に来た人たちのようだった。
この日は、15時30分開場、16時30分開演。なお、翌28日は、それより1時間早く開場・開演。
入場前にトイレを済ませようという人たちだったのか。
何だか申し訳ない気持ちで、ガラガラの男性トイレを使って、買い物を済ませた。15時近くになると、いくらか列は短くなっていた。
ところで、県立体育館でコンサート系の催しが開催されるのは、珍しいのではないだろうか。
今回の席数は不明だが、県立体育館はアリーナ部分も席にすると6000人収容できるとのこと。あきた芸術劇場ミルハスの大ホールの2007席よりも多いので、キャパシティーから決めたのだろうか。
素人目には、建て替えが具体化している築50年超の体育館では、音響に問題ないのか心配になる。設計当時は、体育館で音楽イベントをするという考えがなかったのでは。
ちなみに、ミルハス大ホールでは、28日は山王中学校吹奏楽部定期演奏会が行われた。また、秋田市立体育館は4556人収容だが、コンサートが行われることはあるだろうか(「NHKのど自慢」会場にはなった)。イオンの隣にあった秋田市文化会館は、ミルハスと実質統合され、イオン開店より前に廃止、現在解体工事中。
断っておくが、イオンスタイル山王でトイレ待ちをしていた皆さんは、整然と並んでいたし、生理現象だからしょうがない。
そうであっても、多少なりとも買い物客の動線を妨げるし、女性トイレを使いたい買い物客は待たされることになるわけで、イオンスタイル山王としては迷惑な話だ。
イオンスタイル山王では、八橋運動公園でのイベント来場目的での駐車場利用はしないよう呼びかけているが、トイレ利用を断るのは道義的にはばかられるだろう。
最近は、特に駅や高速道サービスエリアなど公共施設で、女性トイレが男性用より少なく、待たされることを問題視する声が出ているが、平常時のイオンスタイル山王では男女とも長時間待たされることはまずないので、関係ない。
それに、イオンスタイル山王のトイレは、最低限の数しかない(しかも最低限の面積しかない)のは、あまり褒められたことではないが、それも直接関係はない。
他の施設に用があって来た人が、無関係の施設のトイレに大挙して押し寄せることが問題。【29日追記・もしイオンスタイル山王がなかったら、路頭に迷う人が大発生したのではないか。】
コンサートの類には行かないので、一般的な実態は知らないが、これでいいのだろうか。
ミルハスでは、入場待ちの列が屋外にできることを気の毒に感じたが、トイレ待ちも同じだ。
県立体育館はコンサート前提の施設ではないわけで、館内の(女性)トイレの数が少ないのか、それとも、そもそも開場前【10月2日追記・または開場後の入場前】にトイレを使うことができないのか。
興行主(キョードー東北?)が県立体育館をコンサート会場に選んだことと、それを受けて県立体育館をコンサート会場として貸したことが、間違いなのではないか。女性ファンが多いアーティストだけに、いっそう配慮すべきだったのでは。あと、イオン東北に対して、おわびして、水道料相当額を支払うべきでは。
今回は、秋田だけの開催でもあり、全国から観客が集まったそうだ。
初めて来た県立体育館周辺でトイレを使おうと思い立ち、向かいにイオンを見つけて、トイレ借用を思い立った人は多いと思われ、それが大行列になった一因だろう。
分かりにくいが少し歩けば、他にも(本来は利用者用だが)一般人が自由に使えるトイレはある。県の施設としては秋田県立図書館と秋田県児童会館、少し歩くがケーズデンキ秋田中央店、それにサンライフ秋田もいいか? いずれもイオンよりは便器は多いかも。これらのトイレでは行列ができただろうか。
ついでに、県立体育館へのアクセス。秋田駅から歩けなくはないが、路線バスが無難。
体育館が面する山王大通りは、2つの営業所行きの路線が通る、秋田県内随一の路線バスが多い区間。しかし、減便が進んで、特に休日ダイヤでは著しい。時刻表を見なくても5分10分待てばバスが来るというのは、昔の話になった。
今回の開場時間近くでも、時刻表上は13時30分の次は14時25分と、55分バスがない時間も。
しかし、昔から、営業所行きのバスは、同時刻に複数台来たり、時刻表にない便が走ったりと、時刻表よりも多く運行されていて、それは現在も変わらない(ただし、来ない時はほんとうに来ない)。なお、バスの位置情報を見られる「バス来るTIME」では、時刻表非掲載の便は表示されないようだ。
今回も、冒頭触れた、ぎゅうぎゅうの県立プール行きの後に、時刻表になさそうな、数人立つ程度の臨海営業所行きが運行されていた。
ライブの公式サイト(https://fc.takahashiyu.com/feature/15thAnniversary)では、路線バスの情報を掲載。
行きは秋田駅西口から「定期路線バスをご利用ください。」として、県立体育館前下車を案内。運賃260円(※10月から値上げ)で、交通系ICカード利用可であること、系統番号・路線名も示し、そこそこ親切。休日運休の系統を表示しないのはいいけれど、140系統が「県立中央公園線」というあり得ない(あったらとんでもない誤乗)路線名にしてしまっている。正しくは「県庁中央交通線」だけど、分かりにくいネーミングではある。「県庁経由大川反車庫行き」のこと。
そして、駅から行って手前の「八橋球場前」と県立体育館前が運賃の境界。八橋球場前で降りれば210円で済み、道路横断も踏まえると、歩く距離は大差ない。公式サイトで県立体育館前と言われてしまうと、従う人は多いだろうから、中央交通としては値上げ前の増収になったことでしょう。
帰り。終演まで3時間かかるようで、その時間帯だと行き以上に(時刻表にない便も含めて)本数は少ない。
「定期路線バスの本数が少ないため、臨時バスを運行いたします。」「終演後、約1時間運行。」
県立体育館前発で行き先は西口ではなく秋田駅東口で、運賃は変わらず260円。
途中乗降について触れていないが、おそらく直行便で、何台かのバスがピストン輸送したのだろうか。
不可解なのが「交通系ICカード利用不可、現金のみ」。ICカード決済のほうがお互いにスムーズだろうに。
秋田中央交通でないバス会社、もしくは同社の貸切バス車両で運行する可能性もあるが、運賃が路線と同額でそれはあるだろうか。【29日追記・中央交通の路線車での運行だったらしい。】
でなければ、県立体育館前の乗り場に社員が出向き、乗車前に運賃を収受するとかだろうか。昔の(近年は不明)弘前さくらまつりの時の、弘前駅前発シャトルバス方式で【29日追記・弘南バスの社員は、いわゆる車掌かばんを下げていた】。
秋田市立体育館でのプロバスケットボールの試合終了後にも、特発バスが運行される。それは、通常の路線バスと同じ扱い(西口行き、途中乗降可、IC可)のようで、あくまでも路線バスの増発扱いなのだろう。
今回は、通常経路から外れるわけで、扱いが違いそうではある。