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三連休パスで静岡へ~その5・さった峠~

この記事の続きです。

2日目の朝。雲は多いが青空。天気予報では昨日や明日よりも天気がよさそう。
この日は明確な予定は立てていなかったが、富士山が見える場所に行くつもりで、候補を絞っていた。
移動手段を調べようとバス会社「しずてつジャストライン」のホームページを見ると、10・11月の土曜・休日限定で同社全路線が1日乗り放題になる「ウォーキングフリー乗車券」が500円で発売中なことを知り、昨日、清水駅前の案内所で買っておいた。カンキツ試験場のある興津から清水・静岡・焼津方面までが運行範囲で、JR東海道本線と並走する路線もある。しかも初乗りが160円の会社だから、4回乗ればモトが取れてしまう。

今回の旅行で旧清水市中心部に来る予定はもうないので、清水港に寄って富士山を眺める。区役所や駅のすぐ裏が港で、まさに“港町”。
プログラムオート F7.1 1/320 露出-0.3

町中の何か所かでアサガオが咲いていた。「日本アサガオ」でなく、涼しさに強く、葉や茎に毛が少ない「西洋アサガオ」だと思うが、11月に咲くとは秋田人には信じられない。
プログラムオート F5 1/80 露出-0.3
2022年10月の同じアサガオの記事

最初は「さった峠」に行く。旧東海道の由比宿と興津宿の間の難所だが、広重の「富嶽三十六景」にも描かれたとおり、富士山が美しく、現在も多くのウオーキング客がいる。
※「さった」は正しくは「薩」と「土へんに垂」ですが、「た」の漢字がOSやフォントによって表示されないので、ひらがな表記にします。
ウオーキングの人たちは東京寄りの由比側から歩くことが多いらしいが、興津側からの方が楽らしいので、興津へ向かう。コインロッカーに荷物を預け、清水駅前から但沼(ただぬま)車庫行きというバスに乗る。フリー乗車券なので、興津駅前でなくより近くの3停留所先の「県営興津団地前」で降車。清水から20分かからず、思ったより近い。
8時30分 事前にダウンロードしたガイドマップを見て歩き始める。興津の町の中はちょっと分かりづらいが、山に近づいてくると、要所要所に案内があり、地図なしでもなんとかなりそうだ。

8時51分 興津側はこのような、みかん畑や農家の間の細い道が多く、一部上り坂。
プログラムオート F3.5 1/80 露出-0.7
しばらく行くと開けた道に出るが、急な上り坂。途中に公衆トイレがあり(ここ以後は当分ない)、さらに斜面の途中のお墓とみかん畑を上る道が続いている。振り返ると興津の海が光る。
さらに先はうっそうと木が茂った暗い上り坂だが、距離は短い(急な上り坂はここでおしまい)。

9時07分 暗い道を抜けると、突然、目の前に駿河湾が広がった!
プログラムオート F8 1/400 露出-0.3
道の勾配は緩くなった。海には桜えびを獲っているのだろうか、小さな船がたくさん浮かんでいる。

9時11分 ついに富士山が見えた。右側は伊豆半島
プログラムオート F7.1 1/320
感激して写真を撮るが、事前に見た写真とはアングルが微妙に違う。この先に展望台があるという表示があるので、さらに進む。右手に駿河湾、正面に富士山を臨み、道端にはみかん畑(一部びわ畑)。江戸時代の旅人も、この風景を眺めて爽快な気分になったのだろう(当時はみかん畑はなかったらしい)。

9時31分(途中立ち止まって撮影しながらなので、実際はそれほど時間がかからないはず) 展望台に到着。由比から来たと思われる先客が3人いた。
プログラムオート F8 1/400 露出-0.3

これが展望台からの眺め。富士山は若干霞んでしまった。
下に見えるのは、JR東海道本線国道1号東名高速。トンネルになっている東海道新幹線以外の日本の大動脈が集結するポイント。
プログラムオート F10 1/320 露出-0.7
興津駅まで4km、由比駅まで3km」とあり、半分過ぎた。
この辺には記念撮影に使えそうな「さった峠」と書かれた標柱が分散していくつもあり、違いが分からず、どれが“本命”か分からない。
ミカンやキウイの無人販売がある。食べてみたいが、どれも5個以上で1袋になっていて、重いし持て余すので買わない。バラ売りしてくれれば喜んで買うのに・・・
数分進むと、駐車場があり(トイレもあったかな)、たくさんの車が停まっており記念撮影するグループもいる。ここまで車で来て、ここから展望台までほんのちょっとだけ歩くこともできるそうだが、すれ違いが難しい狭い道路だ。

ここからは車も通る道なので、気を付けて歩く。下り坂になっても、まだ富士山が見える。
プログラムオート F7.1 1/320 露出-0.3

さっきははるか下だった高速や国道がだんだん近くなってきて、10時9分 急な下り坂の下に由比の町が見えてきた。久しぶりに見る町並みがうれしい。
プログラムオート F9 1/320 露出-0.7
由比は趣のある町並みや桜えび料理の店が続くが、今回はパスして駅へまっすぐ向かう。ここが意外に長かった。
10時35分 やっと由比駅に到着。
「桜えびの町」の駅前にはこんなゲート? が。ヒゲや足がリアル。左に見える三角の山の辺りから降りてきたのだ。
プログラムオート F7.1 1/320 露出+0.7

さすがに足は疲れたが、気候がよく、汗もあまりかかず、気持ちいいウオーキングだった。由比側より興津側からの方が楽かどうかは判断できないが、興津の町の道の分かりにくさと、暗い道を抜けて海が見えた時の感動、正面に富士山を眺めながら歩くことができるという点を考えれば、興津から行って正解だった。

由比は10月までは庵原郡由比町だったが、訪れた前日に静岡市編入合併され、清水区になった。特にお祝いムードは感じなかったが、さった峠全体が静岡市になったことになる。
でも、例えば由比と興津を結ぶ路線バスはないどころか、両地区で運行しているバス会社も違い、人の流れが活発だとは思えない。何より「桜えびの町 由比」というブランドを捨てて、静岡市になってしまったのはもったいないと思う。
秋田の角館や大曲、宮城の古川や鳴子など、知名度のある地名をうまく残す方法はなかったのかと、市町村合併の話を聞く度に残念に思ってしまう。僕は“地理マニア”だが、地名は文化の1つだと思う。

バスのフリー乗車券のエリアと反対方向になるが、上り電車に乗る。