紅葉(こうよう)といえばモミジのイメージもあるが、街中ではそれほど目に付くわけでもないかな。前回のような商業施設の植栽のほか、民家の庭や公園内の植栽では、1本~数本ぽつぽつと植えられてはいる。
ケヤキやイチョウのような、街路樹とか並木道となると、思い浮かばない。※モミジバフウは、葉の形が似ているだけで、モミジ・カエデの仲間ではない。
でも、あるところにはあるもので…

モミジの街路樹があった。本数は10本あるかどうかだけど。

場所は、市立泉小学校の前というか横の市道。庭木でも見かける、夏も葉が赤いタイプ(「ノムラモミジ」
この一帯は遊歩道・ハミングロードや秋操近隣公園が隣接し、さまざまな樹木があるものの、モミジはここだけだと思う。学校前だと桜並木にしそうなものだが(学校敷地内には桜がある)、モミジとはシブい選択かも。
650メートル移動して、泉地区の南端、保戸野との境、秋田生鮮市場保戸野店前の広い市道。

1本だけモミジが!
泉小前と
この道路には「市民に親しまれる道路愛称」が付いている。1990年に命名された、

街路樹がナナカマドであることが由来。まあ、モミジは1本だけだから【12月3日補足・モミジがあるのは、ななかまど通りの東端】。ほかはナナカマドが植えられているはず…

ツツジばかりで、ナナカマドが見当たらない。
ハッピー・ドラッグ保戸野店前に、

果実も実っているが、背が低い。前は本数がもっとあって、背が高かったのだけど。↑上の写真後方には、枯れて葉がないナナカマドも。

Googleマップストリートビューでさかのぼると、生鮮市場付近では、2010年代後半までは、ナナカマドが何本かあったのが、2020年前後に順次撤去されていた。画像でも分かるし、記憶にもあるが、2010年代後半時点で、樹齢の割に小さくなってしまった木や、枝が部分的に枯れた木が散見されたし、その後、全体が枯れてしまった木があった。
また、ここより西側では、2012年時点で撤去済みと思われる箇所もあった。泉ななかまど通り全体で、多くのナナカマドが弱ってしまい、撤去されてしまったことになる。
先月、保戸野鉄砲町で、ヒョロヒョロのナナカマドにアサガオがからみついたのを紹介していた(この記事最後)。そことつながる通町の県道233号区間にかけても、そういえばナナカマドがあったが(この記事最後)、今はあったっけ?
調べると、ナナカマドは寒冷地や高山に自生する植物で、街路樹や公園樹になるのは北日本中心だそう。暖かい所では病害虫が発生しやすいという話も。
推測だが、今の秋田市の(少なくとも)道路上は、ナナカマドにとってふさわしい生育環境ではなくなってしまったのかもしれない。

※秋田市街地の紅葉の続き(植物カテゴリー)。
※モミジの落葉の様子と、ほかの場所のナナカマドについて。