実態としては、臨時駐車場として使われることが多い。あきた芸術劇場ミルハスのイベント時(参加者または関係者用)や、近隣ホテルに宿泊する団体のバスなどが駐まる。
だから、いろいろなバスがやって来る。2014年8月14日に十和田観光電鉄バス大集合、2015年5月6日に伊予鉄道系列など遠方からのバス、2015年11月8日に自家用と思われる真っ白いバスを記事にしてきた。
最近来ていたバス。※公道上から撮影しています。

ごく標準的な見かけの観光バスの姿。
ガラスが黒くて分かりづらいが、車内も、2人掛けリクライニングシートが左右に並ぶ、ごく普通の観光バス仕様に見えた。
車体塗装は、シルバー地に濃淡3色1セットの青い帯が、前と後ろから側面へ伸び、側面で絡み合うデザイン。波のようにも見えるが、わりとどこでもありそうな雰囲気。国鉄バス(の復刻塗装=JRバス関東)も連想させられ、どこか古い感じもする。
どこのバス会社か。側面には何も文字がない。


前にミリ波レーダー照射装置、側面後部に尿素水注入口があるので、2010年8月以降の製造だと思われる。ネット上には、同ナンバーの車の2019年9月頃の写真があった。
行灯には「ZAMA」。
そしてナンバープレートが「OVA(と数字4桁)」。フロントガラスに車検の検査標章(シール)はなさそう。
「OV」ナンバーの日野セレガは、2013年4月28日に記事にした。アメリカ空軍三沢基地のバスだった。
今回は、アメリカ陸軍キャンプ座間のバスということになろう。
ネット上には、このセレガよりも番号が8つ若い、三菱ふそうエアロエース(2013~2014年頃の車?)が存在するとの情報があった。それも行灯は「ZAMA」、側面と後部には何も書かれていないのは同じだが、塗装のデザインは青系統ではあるがまったく異なる。それぞれのメーカーのカタログカラーみたいなものだろうか。
三沢基地のバスは、側面にリンゴなどのイラストとともに、「三沢」と記されていた。
ナンバーは、緑地に「OV-(数字3桁)」のほか「MISAWA AIR BASE」も併記されていた(行灯はLEDで、見た時は消灯)。
乗っていたのはアメリカ人らしき人を中心とした家族連れで、(別々の日に)秋田れんが郷土館とねぶり流し館に乗り付けており、見るからに観光目的の団体旅行だった(米軍に職場旅行みたいな制度があるのに驚いた)。駐留米軍車両のナンバープレートは白地が普通なようで、緑地は珍しいらしいが、日本の緑ナンバーに従ったのか?
今回のバスは、三沢のバスと比べて、所有者を示す情報が少ない。空軍と陸軍の違いなのかもしれないが、観光ではない、秘密の任務に就くバスだったりして?! 首都圏では、羽田空港や横浜市街地での目撃情報があり、別に隠しているのではないでしょうけど、遠路はるばる秋田に来たのはなぜ?
夕方早めの時間だったが、客もドライバーもおらず、車止めをはめて駐車している状態。ここにこの時間にこうしているということは、今晩はどこかのホテルに宿泊するはず。米陸軍が秋田に何のご用で?
あと、こんなに広い敷地なのに、公道ギリギリに駐めたのは、ホテルや(土地所有管理者の)辻不動産からの指定なのだろうか。
今回に限らず、秋田いすゞの新車置き場として使われた時【2013年3月23日の記事】なども指摘したが、イタズラされやすかったり、通行車両からの泥ハネ・石ハネで傷ついたりしそう。奥のほうから詰めればいいのに。おかげで写真は撮りやすかったけど。
このバスのユーザーの最高指揮官である、大統領は、「日本に行った時、アメリカ車は1台も見なかった」などと発言していた。
アメリカ製バスを日本で走らせるのは、自家用車以上にハードルが高そうだが、小さめのスクールバスを個人がキャンピングカーや移動販売車として走らせているケースはある。軍用車両なら、日本の基準に合わせて改造する必要すらない(車検シールがない)はずだが、総合的・合理的な判断で日本車を使っているのだろう。だけど、あの大統領のこと、このバスの存在を知ったら、「我が軍が、我々の国で作ったバスを使わず、日本車を買っているとはけしからん」と騒ぎ出すかもしれない。在日米軍関係者は、知られないように戦々恐々としていたりして。
一方、いすゞ自動車は、アメリカに工場を新設する計画を発表した。
そんなことはともかく、ほんとに秋田に何しに来たのでしょう。
【5日追記】座間には「在日米陸軍軍楽隊」があって、2024年には秋田県大仙市へ来てコンサートをしたことがあった。しかし、軍楽隊は2024年で活動を終了していた。